第五話 ページ7
｢ん…｣
目が覚めると、沢山の人が自分を覗き込んでいた。
大きな目、帽子、茶色い不思議な形の玉に鳥、銃に、短剣に…待て、おかしい。
ぼうっとしていた意識が一気に覚醒する。
｢きゃああああああ？！｣
｢うわああああ？！｣
突然の絶叫に、自分を取り囲んでいた人々も驚く。
だが許して欲しい。
朝目覚めたら沢山の…しかも異国の人に覗き込まれているなんて、日本で暮らしていた私にとって有り得ない状況なのだ。
｢え、えっ？！だ、誰？！何？！｣
そう言いながら後退る。
｢どこから来たんだ？｣
｢新しいサバイバーか？｣
｢役職は？｣
訳の分からない質問攻めに合うも、上手く言葉が出てこない。
さばいばー、って何だ。
聞き慣れない横文字。
こちらが質問したいくらいだ。
混乱を極めていると、麦わら帽子を被った、自分と同じ位の少女がしゃがみこみ話しかけてきた。
｢あなたここに倒れてたの！元気なら良かった！｣
｢だ、大丈夫です｣
普通の状態なら、ここで何故言語が通じるのだろう等といった疑問が湧くところだが、生憎今はパニック状態。
反射的に大丈夫、と答えるので精一杯だった。
しかし答えたことで室内は一層盛り上がり、再び質問攻めが始まる。
涙目になっていると、ホールに続く扉が開き和服の女性が入ってきた。
｢えらい朝から賑やかやなぁ｣
｢美智子さん！｣
麦わら帽子の少女が駆け寄る。
｢あのね、新しいサバイバーさんが来たの！｣
美智子と呼ばれた女性は、こちらを指さし無邪気にはしゃぐ彼女の頭を優しく撫でる。
｢あんたが巫女さん？｣
美智子は首を傾げ、微笑む。
白粉で表情は分かりづらいが、妖艶な美人であるという事だけは分かった。
｢……はい｣
和服、白粉、京言葉。
＿日本人だ。
初対面にも関わらず、同郷の人を見つけた安心感から再び意識を手放した。
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ゆう - おジョゼかっこいい！ (2021年3月21日 21時) (
レス) id: fdf829f708 (このIDを非表示/違反報告)
シマエナガ(プロフ) - 要さん» そうだったんですね...汗 素敵なお話なので是非残してください！ (2019年2月16日 22時) (レス) id: 56182cb6ed (このIDを非表示/違反報告)
要(プロフ) - シマエナガさん» ありがとうございます！そうなんです、書いた後にそれを知って泣 消すのも勿体なかったのでそのままでいかせて貰いました、、、！ (2019年2月16日 2時) (レス) id: 85394da7f9 (このIDを非表示/違反報告)
シマエナガ(プロフ) - いつも陰ながら応援しています...！ジョセフさんかっこよくて素敵です泣 これからも楽しみにしてます！ それと余談ですが、バレンタインに女性からチョコを渡すと言うのは日本だけらしいです...(でも可愛いお話で好きです...！) (2019年2月15日 23時) (レス) id: 56182cb6ed (このIDを非表示/違反報告)
要(プロフ) - ナ子さん» ありがとうございます〜！そう言って頂けると嬉しいです！頑張ります〜！ (2019年2月14日 7時) (レス) id: 85394da7f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：要 | 作成日時：2019年2月11日 4時
