第十六話 ページ18
ゲート解放まで残り僅か。
ウィラの拘束ゲージはどんどん溜まっていく。
助けに行きたい気持ちをぐっと抑え、ひたすらゲートに打ち込む。
突然足元が黒く染まる。
＿瞬間移動…！
すぐさまゲートから離れ、窓を飛び越えて逃げる。
…だが障害物に足を取られ、振り下ろされた攻撃をマトモに食らう。
｢…っ｣
…いい？絶対に声を出しちゃダメよ。
マーサに言われた事を思い出し、歯を食いしばる。
お陰で何とか声を出さずに済んだ。
｢…成程ね、またマーサの入れ知恵か｣
面白くないと言わんばかりに無表情に追いかけてくるジョゼフ。
美人の不機嫌顔は怖いというが、彼はまさにそれだった。感情の色がない分、人形のような精巧な顔に磨きをかけているようにも思う。
｢さて、つまらないからそろそろ終わりにしようか｣
護符のせいで25％負傷状態だったAはたった一撃でダウン状態になり、壁際に追い詰められて剣の切っ先を突きつけられる。
Aが悔しさと恐怖で顔を上げられないでいると、ジョゼフはしゃがみこんで手を伸ばした。
彼の細くしなやかな指は、Aの顎に触れそのまま無理矢理上げられる。
｢ひとつ聞きたいことがあるんだ｣
｢…｣
黙って睨み返すが、さほど気にした様子もなくジョゼフは質問を続ける。
｢君、僕と会う前から負傷してただろう？それは何故？｣
｢…写真の中でうっかり攻撃でもしたんでしょう｣
しらを切る。
どうせ引っかかってはくれない事など分かっている。せめてもの抵抗、あわよくば口を閉ざしたまま失血死を迎えられれば。
｢それは無いと思うけど。お楽しみは最後にとっておくタイプだからね｣
口元に弧が描かれる。
昼間みた笑顔とは掛け離れた、妖艶な笑み。
＿エマに意地悪呼ばわりされる理由がよく分かったわ。
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ゆう - おジョゼかっこいい！ (2021年3月21日 21時) (
レス) id: fdf829f708 (このIDを非表示/違反報告)
シマエナガ(プロフ) - 要さん» そうだったんですね...汗 素敵なお話なので是非残してください！ (2019年2月16日 22時) (レス) id: 56182cb6ed (このIDを非表示/違反報告)
要(プロフ) - シマエナガさん» ありがとうございます！そうなんです、書いた後にそれを知って泣 消すのも勿体なかったのでそのままでいかせて貰いました、、、！ (2019年2月16日 2時) (レス) id: 85394da7f9 (このIDを非表示/違反報告)
シマエナガ(プロフ) - いつも陰ながら応援しています...！ジョセフさんかっこよくて素敵です泣 これからも楽しみにしてます！ それと余談ですが、バレンタインに女性からチョコを渡すと言うのは日本だけらしいです...(でも可愛いお話で好きです...！) (2019年2月15日 23時) (レス) id: 56182cb6ed (このIDを非表示/違反報告)
要(プロフ) - ナ子さん» ありがとうございます〜！そう言って頂けると嬉しいです！頑張ります〜！ (2019年2月14日 7時) (レス) id: 85394da7f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：要 | 作成日時：2019年2月11日 4時
