彼と救急箱 3

101 大切な人へ ページ2

臣『ん、なに、竜司。』

竜司「阿蘇の山にね。それ見つけたら幸せになれるって花があると、知っとる？」

臣『俺は、ちょっとわかんないなあ。』

竜司「綺麗な、ピンクの花とけどね。」

臣『その花がどうしたんだ？』

竜司「うん. . . . . もうすぐお母さんの誕生日だし、小ちゃい時から心配かけてばっかりやし、手術もするし、お母さんに幸せになってもらいたかし、僕も手術頑張れそうな気がするから、見つけに行きたいと。」

臣『ふーん、でも、山ん中にあるんだろ⁉ 危なくないか？』

竜司「でも、自分で行かんと。」

臣『わかった。俺が一緒に行ってやる。』

竜司「ほんと！おみ、ありがとう。」









臣『あのさ、奈津、阿蘇山の幸せの花って知ってる？』

奈津「あー、何か聞いたことある。ピンクのかわいい花でしょ。それがどうかした？」

臣『実は. . . . . . . . . . . . . . .』





奈津「ふーん、竜司君がねえ. . . . . . でも、竜司君、手術も控えてるし、体育の授業も受けれないのに、山歩きなんか無理だよ！」

臣『やっぱり。』

奈津「. . . . . . . . そうだ！私、行くよ。竜司君の代わりに。ね、そうしよう。」

臣『うん。ありがとう。奈津。』









奈津「ねえ、ネス、明日、臣くん、休んでいい？ちょっと出掛けるから。」

ネス「ほう。デートか。いいぞ、いいぞ行ってこい！」

臣 (//∇//)

奈津「もー、そんなんじゃないから。あっ、そうだ、ネス. . . . . . . . . 」

ネス「あー、それな。確か、根子岳だったかな。」

奈津「わかった。ありがと。」









臣(明日、奈津とお出かけ(^_^)v デート！いや、デートではない、けど、一緒に山登りだから、やっぱ、デートっちゃあデートじゃねー、あはっ。あー、お菓子買っときゃよかったかな。バナナ持ってこうかな。センセー、バナナはおやつに入りますか？なんつって^_^; )

奈津「. . . . . くん. . . . . . 臣くん、お・み・くん！」

臣(ん？)

奈津「何、ニヤけてるの？早く寝ないと明日、山登れないよ。なんか遠足の前日の小学生みたい 笑笑」

臣((//∇//). . . . . . . . 幸せの花かあ。俺も見つけられたら、声でるようになるかな。そして、奈津に、奈津に幸せになってもらいたいな。)

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