夢の中の君は。 (ページ16)

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「ただいま～～わ、めっちゃいい匂い」

だらーんとしながら
猫背気味に海人がリビングに入ってくる

「おかえり、ミネストローネ食べる？」

「食う！めっちゃうまそ
まだ食べかけ？俺自分でやるよ」

「いいよ～座ってて！あ、おかず食べないでよ？」

「フリ？(笑)
そこそこバラエティー出させてもらってるかんね」

やめてよーなんて笑いながらお皿にスープを注ぐ

「はい、おまたせ～」

テーブルに置くとウォークインクローゼットから
部屋着に着替えヘアバンドをした海人が出てきた

「んまそ～てか俺らのYouTube観てたの？」

「うん、今日更新されたからね～めーっちゃ笑った」

まだ途中だしと再生ボタンを押し見始める

「本人ここにいるんですけど～」

「それとこれとはまた別なんですけど～」

悪ノリでふざける宮近さんが面白くて
声をあげて笑っていると後ろから肩に顎を乗せてくる

「俺帰ってきたんだけど」

「ごめん！おかえり」

腰を捻り、ちゅっとリップ音を立て唇を重ねると
満足そうに腰に回した手がするすると服の中に侵入してくる

「…こら！お風呂まだ入ってない、」

「一緒はいる？」

「入らない！(笑)お皿洗うから先に入って？」

明らかに不服そうな顔をしながら
海人が浴室へと向かい、

洗うお皿をまとめながら

宮近さんが満面の笑みのまま
海人によって停止されたテレビ画面を消した