＊ ページ10
『っ、、ごめん…』
つい声を荒げてしまったことを潤はすぐ後悔して…
『でも…治療すれば大丈夫なんだよね？だったら…』
ステージIIIでも、治る希望はあるはずだと潤は信じていたのに
ハルの不安は、そんなことじゃなかった
『和は…？和のことは、どうしたらいいの…』
まだ小さくて、体も弱い和を
1人残して入院なんて…そんなのできるはずない…
ハルの頭の中は、愛する息子のことだけでいっぱいいっぱいだった。
『そんなの…俺たちがいるじゃん。頼ってよ！』
潤はハルの手をギュッと握り直した
今までだってそうしてきたように、
ハルを囲む人たちは、和也を支えてきたときのように
優しくて、暖かい。
『自分の体を先ずは一番に考えて？』
潤はそういうと、必死に涙を拭うハルを包み込むようにして抱きしめた。
呼吸を整えるように背中を優しく撫でて、潤はハルの涙を受け止めた。
『とにかく、明日また病院に行こう？俺もついていくし、おおのさんにも相談しよう』
『でも…、あしたまで、って…』
そう。
ドクターの話では、明日までに今後のことを決めてくれと言われていて
『明日いったら…かえって、これ、ない…』
一旦止まったと思ったハルの嗚咽が静まり返ったリビングに響く。
『そんなことないよ。大丈夫、入院の準備はしていくけど、無理やり置いてきたりしないからね。』
確証はなかったけど、智に話を通せば
少しは配慮してもらえるはず。
『ほら、和が帰ってくるまでに涙拭こう？目も腫れちゃったし、、ね？大丈夫だから。俺がついてるよ』
しばらく抱きついていた2人だったけど
ハルも気持ちを吐き出せて少しスッキリしたのか
『ご飯の準備しなきゃ』って、いつものおかさんの顔に戻っていた。
・
翌日、
平日だったけれど潤は有休を取ってハルと病院にきた。
和は翔に任せて、潤と病院で合流した智と3人で診察室へ。
昨夜に智に電話で話をしたから、智はもうカルテを見ただろう
『大丈夫だから』
そう言葉をかけて、診察室の扉を開けた。
『以前も説明しましたが、私としてはすぐに入院して、放射線治療と化学療法を進めていったほうが良いと思います。お子さんがいるとお聞きしましたが…』
担当は、まだ若そうな男性のドクターだった。
『今日は知り合いに預けてきました』
潤が即答すると
『あなたは…、、』
『友人です』
この3人の関係性が見えていないそのドクターは、少しこちらを気にしつつも、淡々と病状を説明した
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nkrysu(プロフ) - いつも楽しく小説の方見させていただいています。�，鬟螢�エストしたいと思います。こちらの小説に出てくる嵐さんの関係性が好きで、もっと読みたいなと個人的に思いました＾＾ (2020年8月2日 1時) (
レス) id: 42b1441c9f (このIDを非表示/違反報告)
ぽんきち(プロフ) - いつもお話読ませていただいています。�△鬟螢�エストさせていただきます！個人的には、にのあい推しなのでにのあいが双子だったら嬉しいななんて考えています！ (2020年8月1日 16時) (レス) id: 60a8b99502 (このIDを非表示/違反報告)
nana kun0124(プロフ) - いつも、楽しく拝見させていただいております。どちらも読みたいのですが、ren様の書く家族パロが読んでみたいため、�△鬟螢�エストさせていただきます！ (2020年7月31日 23時) (レス) id: 05fd006556 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりんき(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。renさんのお話どれも大好きです！どちらになっても楽しみですが、新作も気になるので�△魎�望します！更新楽しみにしてます！ (2020年7月31日 23時) (レス) id: 2a6f36912d (このIDを非表示/違反報告)
てい(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています！�，�読みたいです。私がrenさんを知ったきっかけのお話で大好きなお話です！楽しみにしています。 (2020年7月15日 9時) (レス) id: 4a096847c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ren
作成日時：2019年7月15日 20時
