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『和はさ、パパのことを知らないかもしれないけどね？』
パパ、って言葉に和は少し反応して顔を上げた
ハルや潤がパパの話をするときは、いつも和はなぜかジッと、真っ直ぐ考えるようにして話を聞く。
きっと、和のなかで父親というものが何かわかってきて、自分には居ない存在だと認識し始めたからでもあるし、もっと知りたいっていう好奇心なんだろう…
『パパはね、外で走ったり、遊んだりできなかったの。走ると胸が苦しくなっちゃって、病院にもたくさんお泊りしなきゃいけなくなっちゃうから。』
発症したのは中学の頃だったけど、和は部活もやめて、それからは一切運動禁止で
修学旅行だって一度たりとも行けたことはなかった。
『でもね、和が生まれる前に言ってたの。
和には、たーくさん遊んで、お友達もいっぱい作ってほしいって。』
『ふふっ、そうだね。パパよくそれ言ってたね。息子が出来たら〜って』
ハルも思い出したのか優しく笑って
『でもね、それと同じくらいね、夢をもってほしいって言ってたの』
その時
翔にもこみ上げるものがあった、、
“夢をみつけて、そのために努力できる人になれ”
目に光を持つことのできなくなっていた翔を、和也は最後まであきらめずに背中を押してくれて
やっと見つけて報告した翔に
‶いい夢だね”
そう嬉しそうに笑って逝ってしまった恩師が…
『夢っていうのは、まだ和には難しいかもしれないけど、
パパは、和になんにでもがんばれる人になってほしかったの。
ハルちゃんはさ、今からだの中のばい菌さんと戦って頑張ってるでしょ？
でも和は？』
少し和には確かに難しい話かもしれない
でもね、
潤にはわかってたんだ
ちゃんと届いてるってこと
『和がいま頑張るのは、保育園に行ってたくさん遊んで、お友達と仲良くすることだよ？
和はどう？今日それがんばれた？』
フルフルって首を振った和は
『じゃあさ、明日はがんばってみない？』
その潤の言葉にコクっと頷いて
『ふふっ、いい子だねー。ママ病院で待ってるからね？たくさんおはなしきかせてね？』
まだグスグス泣いていたけれど
ハルに『ママはばい菌さんがんばって倒すから、和もいっしょに頑張ろう』って最後は励まされて
素直に翔が差し出した手にしがみついて、抱っこしたままだったけど
ハルが入院して初めて
笑顔で『ママ、、ばいばい…』って手を振ることが出来た。
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nkrysu(プロフ) - いつも楽しく小説の方見させていただいています。�，鬟螢�エストしたいと思います。こちらの小説に出てくる嵐さんの関係性が好きで、もっと読みたいなと個人的に思いました＾＾ (2020年8月2日 1時) (
レス) id: 42b1441c9f (このIDを非表示/違反報告)
ぽんきち(プロフ) - いつもお話読ませていただいています。�△鬟螢�エストさせていただきます！個人的には、にのあい推しなのでにのあいが双子だったら嬉しいななんて考えています！ (2020年8月1日 16時) (レス) id: 60a8b99502 (このIDを非表示/違反報告)
nana kun0124(プロフ) - いつも、楽しく拝見させていただいております。どちらも読みたいのですが、ren様の書く家族パロが読んでみたいため、�△鬟螢�エストさせていただきます！ (2020年7月31日 23時) (レス) id: 05fd006556 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりんき(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます。renさんのお話どれも大好きです！どちらになっても楽しみですが、新作も気になるので�△魎�望します！更新楽しみにしてます！ (2020年7月31日 23時) (レス) id: 2a6f36912d (このIDを非表示/違反報告)
てい(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています！�，�読みたいです。私がrenさんを知ったきっかけのお話で大好きなお話です！楽しみにしています。 (2020年7月15日 9時) (レス) id: 4a096847c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ren
作成日時：2019年7月15日 20時
