検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:10,066 hit

_episode18 ページ21

_side.松井 茜






茜「やったぁ、これで二つ目!ミッションクリアだね!」


手のひらに乗せても尚、小さい真っ黒のパズルピース。

私の手の上に一つ、そして双子の兄である蒼の手のひらに一つ。


これでミッション達成。脱落は避けられた。
緊張もほぐれて蒼とハイタッチを交わす。


蒼「よかったね、茜」


蒼は気持ち悪いくらいにとろんとした笑顔を浮かべている。
……蒼も見つけられてうれしいのだろう。うん。

これで私たち兄妹はひとまず安心だ。

残りの時間はどこかに隠れていようか、と提案し、カプセルホテルのようなものの一室に入る。
中にはベッドも置かれていてかなり快適に過ごせそうだった。

二人で話し合った結果、交代で見張りをして寝ることにした。
蒼に先に寝てていいよ、と言われたので「じゃあお言葉に甘えて……」と布団に入る。


次に目が覚めたのは、美味しそうな匂いで起こされた時だった。
布団にもぐったままふんふんと匂いを確かめると、カップラーメンの匂いだと分かった。

「蒼、一人で食べてる! ズルい!」

と抗議の声を上げて起き上がると、蒼は少しびっくりした後、「ちゃんと茜の分もあるから……そんなことで怒るなんて、可愛い」と笑っていた。若干キモい。

蒼が食べていたのは、「カップヌードル シーフード味」だった。
美味しそう。

私もその辺にあった「カップヌードル 欧風チーズカレー」を手に取る。
これは元々ブロック形のチーズが入っていてとても美味しかったが、最近あとから入れる三種のチーズパウダーが追加された。美味しさが更にレベルUPである。

コードを刺してもいないのになぜか動く電気ポットが地味に不気味だが、ここまでもかなり非現実的な体験をしてきたのだから、もう驚かない。
ちなみにこのラーメンもこの部屋の戸棚の中に入っていたそうだ。
いつのだ、これ(不安)

お湯を注いで3分待つ。
この時間が待ち遠しくじれったい。

時間が来たら割り箸を割って、出来上がったカップラーメンを口に運ぶ。
スープのカレー味がカップヌードル特有のちぢれ麺によく絡んでいる。
そこにさらに濃厚なチーズが加わって、飽きを感じさせない。
そして新しく追加されたパウダーも、既存の味を邪魔せず味を引き立てつつ、ほんのりと自己主張をする具合が最高。

ん〜、おいしい!


さて、食べ終わったら何をしようか。






_________

_episode19→←_episode17



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (35 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
設定タグ:募集企画本編 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:葉月/月のツッキー/陰鸚 x他3人 | 作者ホームページ:No.  
作成日時:2022年6月9日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。