8話 変な期待その2 ページ9
時刻は21時を回った。
…やばい、時計を見る回数が増えている。それにソワソワとドキドキが止まらない。まぁもういい時間だし、退勤の準備をしようか。
パソコンの電源を切ってまだ残っていられる方に挨拶をしてエレベーターに乗ってロビーへ向かう。
「すぅ〜〜はぁ〜〜〜〜〜」
このドキドキの原因はたった1人、センラさんに決まってる。昨日いらっしゃったから今日も…という変な期待をしてしまって…ほんとに良くないって私も分かってる。今日も会えたらいいのにと思ってる自分がいる。
いなかったらもう、夢を見せていただけたということで。だってあのセンラさんだよ?2日連続会えるだけでもうおかしな話じゃん!!ね!?!
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意を決して退勤。自動ドアを開けて恐る恐る前を見てみると携帯を触っている一人の男性が角に立っていた。
「…いる、」
嬉しすぎて過呼吸でも起こしてしまいそうだ。多分今凄いニコニコしてる。でもここからどうしたらいいのかという壁にぶち当たってしまった。何故か一旦会社の方に体を向けてみた。
別に付き合ってる訳じゃないのに迎えに来て下さることが普通ではないのにお待たせしましたはおかしすぎる。かといってその横をスルーしてしまうのも違う。何が正解?私としたことが何も考えてなかった。引き返そうかな。いや何で引き返す?
「うわぁあ!!!」
「うわあああああ、もう…声デカいねん」
あまりにもあたふたしていたのか、バレた。頭をポンと叩かれて振り返ると案の定センラさんが立っていた。うーん今日もかっこよくて心臓が無くなっちゃいそう。無意識に目から下を両手で隠してしまった。
「…ごめん、今日も来てしまった」
「……………少し期待しちゃいました、会えて嬉しいです」
センラさんがびっくりした顔をする。切れ長の目がパチって見開いててかわいい。
「…ほんまに?」
「ほんまです。ありがとうございます、今日も」
そんな余裕ないけどにこっとセンラさんに笑いかけた。
するとセンラさんが片手で口元を抑えて私から目を逸らす。
「…マジか、めっちゃ嬉しい、死ねる」
「生きててもらわないと困ります」
センラさんと目が合って鼓動が更に速くなった。ほんとにかっこよくてかっこよくてたまらない。こんなかっこいいセンラさんのことを、今私一人で独占してると考えると嬉しくなる。
「じゃあ行くで!」
「はい、!」
私がセンラさんの横に来たのを確認して2人で足を踏み出した。
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みみりん(プロフ) - みるくれーぷさん» いえいえ〜!◎ 只今確認してみたら録画が公開されておりました!ミッドナイトの結構序盤の方でお話されておりました…!是非!!(?) (2022年9月17日 3時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ(プロフ) - みみりんさん» ありがとうございます!録画が出たら見てみます! (2022年9月17日 2時) (レス) id: 30587fe9a9 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん(プロフ) - みるくれーぷさん» コメントありがとうございます!!昨日(日付的には今日)のセさんの配信になります…!まだ録画が公開されていませんが、危ない発言は無かったと思いますので近いうちに公開されるかと思います…( ; ; ) (2022年9月14日 21時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ(プロフ) - いつも小説を楽しく読ませていただいてます!占ツクの話とはいつの誰の枠か教えていただくことは出来ますでしょうか? (2022年9月14日 19時) (レス) @page22 id: 30587fe9a9 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん(プロフ) - きよなさん» わぁ!!!ありがとうございます…嬉しすぎて涙出てきそうです()これからも頑張ります! (2022年8月25日 19時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みみりん | 作成日時:2022年7月31日 21時