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34話 許して ページ36

センラside


「だめ、でした…?」

出た、上目遣い。
俺に怒られて少ししゅんっとしている表情に加えこの上目遣いは本当に…ほんとこの子はいつも可愛いことを。


「いやええんやで?いやええのは俺だけ、やな」


絶対キモイのに、こういうことを言ってもAちゃんは何一つ嫌な顔をしないしむしろ少し嬉しそうに遠慮ながらも頬を緩ましていることが多くて俺が勘違いしそうになる。それは俺のことが好きだからとかだったり…しないのかなみたいな…。


「うわっ…」


それでも少し面白味を加えてくれる彼女が好きだ。そう言って俺は頭を撫でるととても気持ちよさそうにする。もし付き合っていたら。あまりの可愛さに耐えられず、抱きしめずにはいられなかっただろう。











俺はちゃんとAちゃんの家を後にしてエレベーターに乗り、来た道を戻った。


俺は車を目の前にして鍵が無いことに気づく。少しの間その場で立ち往生をしていると後ろから俺の名前を呼ぶ声が聞こえて振り返った。



「はぁっはぁ…センラさん鍵ー!」


俺の元にやってきて肩で息をしながら俺に車の鍵を渡してくれた。
正直鍵が見つかったことの喜びよりも、Aちゃんにまた会えたことへの喜びの方が何十倍も大きかった。俺は鍵が無いとここから動けるはずもないのに息が切れるほど走ってきてくれるAちゃんが可愛くて、愛おしい。


「俺何してんやろ、ほんまありがとうなこんな走って来てくれて」
「んふふ、ぜんぜんです。ばいばいしたのにまた会えて嬉しかったので…気にしないでくださいね」


キュン以上にデカいものが俺の心臓を刺激して死にそうになる。たまらなく、好きだ。









Aちゃんに手を振って見送られ、俺は家に向かって車を走らせた。

Aちゃんとの出会いの前提は俺のリスナーだということには間違いないけれど、もし彼女が俺のリスナーでも何でもなかったら。俺はもう既に彼女に告白していただろう。


俺はリスナーに恋をした。これは活動者として、プロとして許されることなのだろうかと…最近感じるようになってしまった。

35話 言葉の意味→←33話 嫉妬



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設定タグ:センラ , 浦島坂田船 , 歌い手   
作品ジャンル:恋愛
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みみりん(プロフ) - みるくれーぷさん» いえいえ〜!◎ 只今確認してみたら録画が公開されておりました!ミッドナイトの結構序盤の方でお話されておりました…!是非!!(?) (2022年9月17日 3時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ(プロフ) - みみりんさん» ありがとうございます!録画が出たら見てみます! (2022年9月17日 2時) (レス) id: 30587fe9a9 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん(プロフ) - みるくれーぷさん» コメントありがとうございます!!昨日(日付的には今日)のセさんの配信になります…!まだ録画が公開されていませんが、危ない発言は無かったと思いますので近いうちに公開されるかと思います…( ; ; ) (2022年9月14日 21時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ(プロフ) - いつも小説を楽しく読ませていただいてます!占ツクの話とはいつの誰の枠か教えていただくことは出来ますでしょうか? (2022年9月14日 19時) (レス) @page22 id: 30587fe9a9 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん(プロフ) - きよなさん» わぁ!!!ありがとうございます…嬉しすぎて涙出てきそうです()これからも頑張ります! (2022年8月25日 19時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みみりん | 作成日時:2022年7月31日 21時

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