10話 大きな秘密 ページ11
「えっと、Aちゃんともっと仲良くなりたいので…僕とLINE、交換してくれませんか」
「えっ………」
センラさんのあまりにも真っ直ぐで真面目な表情に、胸がぎゅっとなった。しかしこの一線を超えてしまうと、もう"普通"に戻れないと思った。センラさんとセンラーのずっと保たれてきた距離感。もう戻れなくなるんだと。
「いやごめん怖がらせる気はなくて…変な下心とかもないねん。友達ってことで…もっと接したいなって」
"友達"というワードに心が過剰に反応し、引っかかった。いや、普通に考えてそうだよね。何期待してるんだろ、恥ずかしい。
センラさんの白い頬が赤くなっていて、緊張しているように見えた。センラさんのことを考えると断るという選択肢は消えようとしている。
「大きな秘密を抱えることになりますね」
「…うん」
どうか、この事実がここだけで留まりますように。
「私もセンラさんのこともっと知りたいです。交換しましょ…!」
「え、ええの!?」
「いやいや逆に連絡先もらっちゃっていいのかなって」
「……マジで嫌われたかと思った」
「そんな…あるわけない心配をしないでください!!」
センラさんが満面の笑みでガッツポーズをする。そんなに嬉しいんだ、もちろん私も嬉しい。
「これからセンラさんに好きの気持ちが直接伝えられるんですね!!」
リプ見てるかなエゴサしてるかなとか気にせず本人に気持ちを送れちゃうとか、なんて幸せなんだ。連絡先交換済のスマホを胸に当ててギュッと握りしめた。結局オタク脳で困ったけどやっぱり私はこうでないと!
「ふふ、楽しみにしとるな」
「是非!いっぱい好き好きしちゃいますのでね」
「なんか俺より嬉しそうやな」
「死んでも生き返ることが出来そうな程には嬉しいです」
「その例えよく分からんねん」
そう考えると素晴らしいことをしたのかもしれない。リプも送るけど直接LINEで毎日配信の感想送っちゃおうか?自撮りの感想も!ライブも!わー夢が広がってきた。
「あっ、すみません…そろそろ出ますね」
「はあい〜今日はほんまにありがとう。嬉しかった」
「私も幸せです、!ありがとうございました!バイバイです」
センラさんにいっぱい手を振って家に向かった。
1日の疲れがセンラさんのおかげですっかり消えてなくなる。また明日も会えるといいな。
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みみりん(プロフ) - みるくれーぷさん» いえいえ〜!◎ 只今確認してみたら録画が公開されておりました!ミッドナイトの結構序盤の方でお話されておりました…!是非!!(?) (2022年9月17日 3時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ(プロフ) - みみりんさん» ありがとうございます!録画が出たら見てみます! (2022年9月17日 2時) (レス) id: 30587fe9a9 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん(プロフ) - みるくれーぷさん» コメントありがとうございます!!昨日(日付的には今日)のセさんの配信になります…!まだ録画が公開されていませんが、危ない発言は無かったと思いますので近いうちに公開されるかと思います…( ; ; ) (2022年9月14日 21時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ(プロフ) - いつも小説を楽しく読ませていただいてます!占ツクの話とはいつの誰の枠か教えていただくことは出来ますでしょうか? (2022年9月14日 19時) (レス) @page22 id: 30587fe9a9 (このIDを非表示/違反報告)
みみりん(プロフ) - きよなさん» わぁ!!!ありがとうございます…嬉しすぎて涙出てきそうです()これからも頑張ります! (2022年8月25日 19時) (レス) id: dc9277ae27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みみりん | 作成日時:2022年7月31日 21時