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0-1. 特待生は可愛い子 ページ1





「春の息吹が考えられる今日、私たちは烏野高校に入学いたします。

本日は私たちのために、このような盛大な式を挙行していただき誠にありがとうございます。

新入生を代表してお礼申し上げます____


____以上を持ちまして、新入生代表の挨拶とさせていただきます。」




2011年、春。天気は晴れ。

うざったらしいくらいに眩しい太陽が桜の木に反射して、舞っている花びらがキラキラと輝いているように見える、そんな絵に描いたように天気の良い、四月のある日。

例文かのような文書をただ淡々と読み上げては、目の前のおっさんに頭を下げる。

やっぱり多少強引にでも断ればよかったな。なんて、一度は断られた願いを胸に、私は今年度の新入生代表として宮城県立烏野高等学校に入学した。


「へっくしゅっっ、、!!」

「Aー!」

「……、おはよたこちゃん。」


代表挨拶の際に渡された生花のせいで鼻がぐじゅぐじゅになった私は、やっとの思いで入学式が終わったにもかかわらず、朝より数段不機嫌になった頭で画材屋にでも寄ろうかと考えていた。

さっさと帰宅の用意も済ませて、よし、もう速やかに帰ろう。としていたところ、遠くから私の名前を叫ぶ聞き慣れた声が聞こえてきた。

恥ずかしいからやめて欲しいんだけど…、、まぁいっか。と流してそのまま後ろを振り向く。

ものすごい勢いでコチラへ走ってくる小学時代からの友人に、嫌な予感がして一歩横へと移動すれば、案の定たこちゃんはそのまま顔から転けた。


「あいたたた……、A!会いたかった〜!」

「え、合否発表の日会ったじゃん?」

「それはそうなんだけども〜!!」


それとこれとは別じゃん⁈と、見事にがっくし。と言った様子で肩を落としたたこちゃんに目を向けて、ようやっと“そう言えばここ廊下だったな。”と思い出して、慌ててたこちゃんの腕を引いた。


「あ、そういえばA、何組だった?」

「4組。たこちゃんは__」

「ウチは1組ー」

「うむ…」


『離れちゃったね〜』と、あまり心のこもっていない声で二人して言い合っては、とりあえず帰るか。と、帰路についた。

まぁ、私はクラス分けの紙を見た時点で、たこちゃんが1組であることは知っていたのだけれども、、

意外と大雑把なたこちゃんのことだから、自分のクラスを見て、せっかくもらった紙も捨ててしまったんだろう。

どうせ後から紙持ってないか聞かれるだろうし、家帰ったらコピー何枚か刷っとくか……

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モノクロ(プロフ) - えむおーいーさん» 初めまして〜、ありがとうございます!よろしければ二人の行く末を見届けてあげてください〜! (3月25日 17時) (レス) id: 28a2493194 (このIDを非表示/違反報告)
えむおーいー(プロフ) - はじめまして!コメント失礼します〜!読みやすくてとても面白いです!!これからも応援してます〜!!🥰 (3月25日 17時) (レス) id: d028db39a7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:モノクロ | 作成日時:2024年3月19日 21時

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