第十九話 ページ21
空気がピリピリするのを肌で感じる。すごい怖い、怖いけど…こんな理不尽なことされて大人しくはいそうですかって言える程私は良い子じゃない。
生徒会に嫌われようがどうでもいい、ただ本当のことを知りたい。
目の前で不敵に笑う生徒会長を睨んだ。
「では、質問に移ろう！トントン頼んだぞ」
桃瀬先輩が申し訳なさそうに少し眉を下げて私の目の前に立つ。
「えーっと、西条Aさん。貴方は生徒会メンバーである鳩羽美月に暴力を振るったことがありますか」
生徒会室にいる人全員の視線が刺さる、肯定しろと言わんばかりに。
『…し、てないです』
「おま…！！」
「次の質問に移ります」
私の答えに対して食ってかかろうとした黄瀬先輩を桃瀬先輩が睨んだ。取り敢えず質問を終わらせたいらしい。
「鳩羽美月のことを知っていましたか」
「この学校で自分以外に西条の苗字を見たことがありますか」
「クラスで仲の良い人は」
「生徒会メンバーの内何人と面識がありますか」
まだ意味のある質問だと思ったのは最初にされた２つだけ、残り２つは何がしたいんだろうと思った。クラスで仲の良い人関係ある？
質問を終えた桃瀬先輩は生徒会長の隣へ戻って行った。
「まぁ予想はしていたが……あぁ後半２つの質問は気にしないでくれ、関係ないからな。西条さんは美月のことを知らないし暴力なども振るっていない、でいいな？」
『…はい』
心臓の音がばくばくと煩い。全部の視線が此方に向いているのが怖くて思わず目を下にやった。
色んな方向から嘘つけ、彼奴がどんな思いで、なんて言葉を浴びせられる。冷や汗が止まらない、スカートを握りしめる。
下を向いてるからそれぞれどんな表情をしているかなんて私には分からない。唯一分かるのはここに居る人、誰1人として私の味方は居ないってことだ。
「ﾊｧ」
嫌に賑やかだったのが静まり返る。
恐る恐る顔を上げる。少しだけほんの少しだけ、助けてくれるんじゃないかと期待をした。
「頼むから本当のことを言ってくれないか、君の行動で傷ついてる人間がいるんだ」
『は、はは…』
もう、むりだ
「？おい聞いているのか…」
伸ばされた手を思いっきり振り払った。
『ｯ知らないって！！！言ってるじゃないですか！！！！！！』
その場にいた全員が目を見開いた。
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もも - 面白い！！ (4月27日 12時) (
レス) id: 090ee67cb9 (このIDを非表示/違反報告)
アホです - 面白いです! (4月27日 12時) (レス) @page36 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
霙(プロフ) - しずさん» コメントありがとうございます、励みになります。ゆっくりにはなりますが更新していきますので次回のお話も楽しんでいただけると嬉しいです！ (9月3日 17時) (レス) id: c3d88da4d8 (このIDを非表示/違反報告)
しず - 初コメ失礼いたします！。最新のお話読まさせていただきました！。はらはらしながら読まさせていただきました！最近は何回もお話を読み返させていただいてます！お忙しい中大変だと思うのですが、更新頑張ってください！。いつでもどこでも待ち構えさせていただきます！ (8月20日 5時) (レス) id: 36de129ac6 (このIDを非表示/違反報告)
霙(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！ゆっくりの更新にはなりますが次回のお話も楽しんでいただけると嬉しいです。 (8月5日 23時) (レス) id: c3d88da4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霙 | 作成日時：2023年1月7日 0時
