第十六話 ページ18
『ここまで否定されて私がやったと思える証拠とかあるんですか』
「美月が、俺らに嘘つくわけない」
『それは別に証拠じゃないです。私がやった証拠と動機教えてくださいよ、ねぇ』
ぐるぐるぐるぐる黒い感情が渦巻く、平穏な日常が崩されていくようでこの2日間不安でいっぱいだった。
『私の気持ちも考えてくれませんか、私がやってない可能性を考えてくれませんか。…どうして、私なんですか…』
声が徐々に弱くなる。それに気がついたのか黄瀬先輩の力が緩んだ。少し強めに肩を押す。
『戻ります』
お皿を持って足早にそこから離れた。
早く、はやくはやくはやく！！！！涙が溜まる、溢れそうな涙を雑に拭って唇を噛む。
もう嫌だ
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sha side
去っていった背中を呆然と見つめる。
「ちょーっとやりすぎちゃう？シャオちゃん」
大先生に手を置かれてはっとする、じんじんと今になって熱を帯び始めた手を眺める。
最初は威勢が良かったくせに段々小さく弱々しくなっていく声に罪悪感を覚えた、なんなんやアイツ。
「別にええんちゃう、叩いたのはヤバいかもしれんけど怪しいのは圧倒的にアイツやん」
出た、心無いシマ。
「叩いたのが良くないんよシッマ…」
手に残った感触が後悔を生む。カッとなったとは言えやり過ぎたな、いやでも…
「先教室戻るわ」
「え、シャオちゃん！」
グルッペンが言うには今日生徒会室にまた呼び出すらしいし、そん時にでも謝るか。
美月に手出したことは別やけど。
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no side
シャオロンが去った後鬱とコネシマはそれぞれ頼んだご飯を食べ進める。
「あ〜あ、シャオちゃん行っちゃった」
「アイツにも人の心があるんやなぁ」
鮭定食を食べながらウンウンと頷くコネシマ。鮭にはマヨネーズがかかっている。
「そういえばシッマ」
「んぇ？」
「今朝Aちゃんに会ったんやろ？」
「ん〜まぁな」
「どうやった？」
先程までの笑みは消え去り、打って変わって真剣な表情をした鬱にコネシマは箸を止めた。
「怪しくも見えるし怯えてるだけにも見えるんやけど…シャオロンが言っとるように美月が嘘つくわけないし、黒やろ。覚えとるか？泣いとったの」
「あー…無理して笑っとった…時の」
鬱は苦々しげに顔を歪めた。
「まァ、今日生徒会室に呼び出すらしいから」
「シッマも手は出したらあかんよ」
「ん、がんばるわ」
終わりのチャイムが鳴り響いた。
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もも - 面白い！！ (4月27日 12時) (
レス) id: 090ee67cb9 (このIDを非表示/違反報告)
アホです - 面白いです! (4月27日 12時) (レス) @page36 id: fc78fe5922 (このIDを非表示/違反報告)
霙(プロフ) - しずさん» コメントありがとうございます、励みになります。ゆっくりにはなりますが更新していきますので次回のお話も楽しんでいただけると嬉しいです！ (9月3日 17時) (レス) id: c3d88da4d8 (このIDを非表示/違反報告)
しず - 初コメ失礼いたします！。最新のお話読まさせていただきました！。はらはらしながら読まさせていただきました！最近は何回もお話を読み返させていただいてます！お忙しい中大変だと思うのですが、更新頑張ってください！。いつでもどこでも待ち構えさせていただきます！ (8月20日 5時) (レス) id: 36de129ac6 (このIDを非表示/違反報告)
霙(プロフ) - あまねさん» コメントありがとうございます。そう言っていただけてとても嬉しいです！ゆっくりの更新にはなりますが次回のお話も楽しんでいただけると嬉しいです。 (8月5日 23時) (レス) id: c3d88da4d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霙 | 作成日時：2023年1月7日 0時
