完 結 編。

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……見えた。
この燃え盛る炎の中で、殆ど無傷な男。アイツだ。アイツが御館様を。
…何だろう、あれ。棘で固定されている？あと…別の鬼？あ、悲鳴嶼さん。
足を止めてはいけない。止めたら私、もう動けなくなる。走れ。走れ、

「テメェかァアア！！！」

不死川、さん。じゃ、柱が全員集まってる、と思う。
刀を抜く。手が震えているような。怒りかな。怖いのかな。分からない。
炎の音の中、悲鳴嶼さんが叫んだ。

「無惨だ！！」

……は。

「鬼舞辻無惨だ！！奴は首を斬っても死なない！！」

そいつが、振り向く。
まるで何かを探しているように。
赤い目が一瞬だけこちらを見て、そして、視線は固定される。
先には、緋色の目。

「無惨！！」

炭治郎くん。
燃える、緋色。
………雪の呼吸、肆ノ型。行け。斬れる。

目の前で悪魔が笑った。

そして、開いた扉。真っ逆さまに落ちてゆく。

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