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しばらく砂浜で体育座りで泣いていると、喉が渇いてきた。
『…飲み物、』
そう思っても、ここにはケータリングもなければ冷蔵庫すらない。
『さっき井戸あったよな…』
散策してる時に見つけた井戸を思い出して、重い体を持ち上げて記憶を頼りに森の茂みに入った。
辺りは夕日も沈みかけてて暗くなり始めてる。
ひとりで森に入るのはもちろん怖いけど、めめとも離れてしまった今、この喉の渇きを解消するには自分で井戸まで向かうしかない。
『…めめ、何してるんやろ。』
きっとひとりの方が楽やろなぁ。
文句言って怒る俺もおらんし、なんだかんだで楽しんでるんやろう。
俺なんかおらんくても…
『…ぐずっ、はぁ〜〜また涙でてきたやんもう…』
自分の涙を拭いながら茂みを進めていたその時。
ガサガサッ
『うわぁっ！！な、ななななに！？』
前方で大きな影が見えて、その場に尻もちをついた俺。
その影は大きくゆらゆら揺れていて、茂みをかきわけるような音まで聞こえる。
ま、まさか…動物！？さっき探した時はおらんかったけど、熊とか…
『…こ、怖い…！』
影もその音も次第に大きくなっている。何かが近づいてくる感覚に、俺の心拍数はマックスやった。
『俺死ぬん…？いやや…！
…めめっ、助けて…！！』
怖くて怖くてたまらなくてぎゅっと目を瞑った。
と同時に、ふわっと包まれる懐かしい感覚。
「はぁっ、はぁっ…康二、どこ行ってんの…」
『…め、めめ…？』
「戻ってきたら康二いないから、ほんとに焦ったじゃん…。」
抱き締められる感覚に、めめの匂いに安心して、俺も強く抱きしめ返した。
めめは抱き締めながら息を整えようとしてて。
俺のこと走って探してくれてたんかな。
めめの昔から変わらん優しさで胸がいっぱいになって、また涙が溢れ出す。
『めめっ、ほんまにごめんなぁ…俺、ひどいこと言った…。』
「…え？康二、ひどいこと言ってた？」
『え…言ったやん…うるさいとか、き、きらいとか…』
「あぁ、あんなの本心じゃないのは分かってるよ。
それよりも辛そうな康二くんを喜ばせたいなって思って、俺はこれ取りに行ってた。」
ん、と言って見せてくれたのは、汚れている漂流物らしきビニール袋に入った魚たち。
『えっ…魚…？』
するとめめはほんまに嬉しそうな顔をして、
「二人っきりのディナーしよ、康二。」
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あきさん！コメントありがとうございます！！そう思ってもらえる作品が作れてほんまに嬉しいです( ; _ ; )！！1番嬉しい褒め言葉が聞けて喜んでます！！これからも期待に応えれるように頑張ります！！素敵なコメントありがとうございました！！ (2020年7月13日 0時) (
レス) id: 9366bbf9ec (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 今回も素敵な作品ありがとうございましあ(;o;)何度も読み返してしまうくらい作者様の作品がだいすきです！これからも楽しみにしております(^-^) (2020年7月12日 17時) (レス) id: 1c418bb080 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆきちゃんさん» いつもありがとうございます(*^_^*)リンクできててましたかね…！私的に凄いパワーワードやなって思ったので書いちゃいました（；＿；）ほんとに幸あれですね（ ; ; ）平和に幸せになってほしい。（ ; ; ） (2020年6月25日 1時) (レス) id: 9366bbf9ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃん(プロフ) - 実際のライブとリンクしながら読みました…泣きそうううう。こーじに幸あれと願いますほんと…！ (2020年6月22日 12時) (レス) id: 2e7657af2c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆきちゃんさん» いつもありがとうございます(*´∀｀)こっそり始めてました（笑）更新頑張ります！ありがとうございます！ (2020年5月30日 16時) (レス) id: a4db884c5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 .
| 作成日時：2020年5月15日 23時
