願い事 1 [学園アリス] (ページ41)

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39話ページ41

あの後結局、ベアが膝掛けらしきものを持ってきてくれたので
気持ちよさそうに寝ている翼にかけて置いてきた。

、、だってほら、起こしずらいじゃん？

まあ翼はよくサボって外で寝てるし、
大丈夫だろうと思いのだっちを探しに行く。

しばらく探していても見当たらなくて、
思ったより時間無くなっちゃったな
と焦っていれば、
ようやくお目当ての人がフラフラと歩いているのを見つける。

貴『のだっち！！！』

走りながらそう叫べば、
のだっちは立ち止まってキョロキョロと周りを見渡した。

ちょ、先生、後ろだってば、、

と思いながら近づけば、
足音でようやく気付いたのか、のだっちがこちらを向いた。

野｢あぁ、Aさん！
丁度良かった、貴方を探していたんです。｣

はい、翼からそう聞いたので私があなたを探していたんです。
と思ったけど、
だいぶ走って息が切れていたから黙って息を整える。

野｢貴方と2人きりで話をしたいと思っていたので、、いいですか？｣

人の良さそうな柔らかい笑顔でそう言われたら、
誰だって頷いてしまうだろう。

私はのだっちに連れられて、先生の家に向かった。

野｢お茶しかないですけど、いいですか？｣

すっかりお客様としてもてなされてしまって、
なんだか申し訳ない気もするが
のだっちはこーゆー事を無意識にしてるんだろうし、
有難く受け取っておく。

ソファーに座り、出してくれた外国のお菓子を食べながら、
対面しているのだっちに話しかけた。

貴『のだっち、お菓子ありがとう、いただきます。

それで、翼に言ってまで私の事探してたんだよね？
話ってなんですか？』

と聞けば、

野｢Aさん、僕のアリスは知っていますね？｣

と間髪入れずに質問で返される。

貴『え？あ、はい、、

タイムトリップ、でしたよね？』

特力には何度も遊びに行っているから、
当たり前に知っていたことを聞かれるとは思っていなくて
少し戸惑っている私にのだっちは優しく笑いかけてくれる。

野｢ﾊﾊﾊ、すみません、
ちょっと焦ってしまいました。

Aさんの言う通り、私はタイムトリップのアリスです。

少し気になる事があって、
何度も学園のとある人物達の過去を見に行っていたのですが、、

そこで、Aさん、貴方にも辿り着きました。

貴方が生まれた時と、生まれてから学園に入学するまでの過去を見て、、

、、それで、貴方を探していたんです。｣

予想外の話に、私の頭の中は真っ白になった。