File.41 ページ44
No side
もうAは何日も学校に来ていない。
Aの親はいなくて一人暮らし。
母は殺し屋:なにわ男子により殺害。
父は兄の殺害により失踪。
Aの兄の流華兄は
もう親なんていない。
味方なんていない。
Aの気持ちはもう上がる余地なんてなかった。
コンコン
炭治郎「A?入るぞ?」
A「どうぞ。」
暗く、静まり返った部屋。
もう彼女の瞳には光はない。
A「来てくれたの。入って。」
そう出迎えるだけでも偉いと思う。
炭治郎「ちゃんとご飯食べてるのか?」
失礼だが冷蔵庫を開ける。
何も入っていなかった。
彼の腕は片方ない。
鬼との戦いにより負傷したのだ。
A「あー勝手に見ないでよぉ……。」
もうAは精神的に異常、というか……。
炭治郎「Aが心配なんだ。」
心配そうに素直な表情の彼。
炭治郎「Aは一人暮らしなんだから……。親もいないんだし、」
二人とも偽りの仮面を被った、表の顔。
A「うん。一人。一人暮らし……。親もいない。」
炭治郎「……A……?」
A「炭治郎君には家族がいるもんね。兄弟沢山いて、親もいて。幸せだもんね。」
炭治郎「……。」
何も言い返せない炭治郎。
そのくらい、ショックが大きかったと知る。
Aの辛さはAにしか分からないのだと。
A「家族も、友達も、信用できる仲間はもういない。ほら、炭治郎君、腕は大丈夫なの……?」
炭治郎「嗚呼。大丈夫だけど、Aが休んだ日のノート、移しといた方がいいと思って。持ってきたぞ。」
ここには片腕を失った炭治郎の優しさが溢れていた。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーキャラ&メンバー
嘴平伊之助
27人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
三日月島 - s Y.さん» ありがとう!これからもっと面白くなるように精進します! (2021年8月14日 11時) (レス) id: 85e6cc4ff3 (このIDを非表示/違反報告)
s Y.(プロフ) - 相変わらず、文の書き方上手!これからの展開楽しみに待ってるよ! (2021年8月9日 22時) (レス) id: 49245be9c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:三日月島 | 作成日時:2021年5月15日 18時