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あなたと台所 ページ33

私は腕の中から解放してもらったため、朝食を作りにいくことにした。

台所を借りる、というともちろんだ!と元気よく返された。

朝から元気がいいものだ。


彼は私より遅く寝たはずなのに私と同じ時間に起きた。
短い睡眠でも充分疲れが取れるタイプなのだろうか。

私のせいで起こしちゃったわけじゃないだろうか。


なんてもやもや考えながら味噌汁を作る。
お米は現在進行形で炊いており、あとはおかず作りだ。

広くて綺麗な台所。
千寿郎くんが整理をしているのだろう。
材料は山のようにあるがよく食べる杏寿郎くんが全て食べてしまうのだろう。

煉獄家はとても暖かい。


私が4、5歳ぐらいの時、煉獄家の隣に引っ越してきた。
瑠火さんもまだご存命で、とても仲がいい家族だった。余所者であった私たちを快く、受け入れてくれたのだ。


小さい頃はよく、遊びに来た。

煉獄家のみんなが大好きで、瑠火さんのような綺麗で強い女性に憧れた。


日はすっかり登り、どこかで鶏の鳴く声が聞こえる。

大きく背伸びをして体を伸ばす。

がたんっと扉の方から音がしたので、そちらを見ると千寿郎くんがたっていた。


『おはよう、千寿郎くん』

「お、おはようございます」

『台所と食材お借りしてます』

「あ、はい!大丈夫です!」


少し頬を赤くする千寿郎くん。
久しぶりに会って、改めて会話したため、恥ずかしいのだろうか。

可愛いなあ。


「む!千寿郎!おはよう!」

「おはようございます、兄上」


杏寿郎くんも台所にきて、元気に挨拶をする。
ちらりと私の方をみると「よもや...」と言って黙ってしまった。


なんだろうか。


「君がこの台所で料理する姿がこんなにも愛らしいとは」

「僕もびっくりしちゃいました」

『あ、ありがとう...?』


この兄弟は天然タラシかなんかなのか。
千寿郎くんは「綺麗です」とにっこり笑う。

笑顔が眩しくて灰になってしまいそうだった。
私が鬼だったら既に灰だろう。

居間でまっているよう、2人に伝えるが、千寿郎くんは手伝ってくれるみたいで隣に立つ。


いい子。


嬉しくなって彼の頭を撫でる。


えへへと笑う千寿郎くんはあの頃の杏寿郎くんにそっくりだった。

あなたと朝食→←あなたとからかい



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ねむこ(プロフ) - 柑橘蛍さん» 柑橘蛍さんコメントありがとうございます〜!わかります.....推しは尊いですよね....読んでくださってありがとうございますー! (2021年2月12日 12時) (レス) id: 81a8bcf75d (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 今日も今日とて推しが尊い…! (2021年2月10日 0時) (レス) id: c6603d0c65 (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 晶子さん» はじめまして!コメントありがとうございますー!記憶したい!?!そこまでですか〜!?感謝です... (2021年1月17日 0時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)
晶子 - 初めまして!何ですかこの神作品は!?最高です( ; ; )何度も読み返してしまいます。。!!もう記憶してしまいたいくらい!! (2021年1月15日 20時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 沙希さん» こちらこそありがとうございます...!!!!!!長編なので大変でしょうけど最後までよろしくお願いします...! (2021年1月10日 13時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむこ | 作成日時:2020年10月28日 8時

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