あなたと好きな人 ページ12
『大丈夫だよ、今度来た時に丁寧わたしからお断りしておくから。好きな人がいるのでって』
次はドンッ！と起きな音を立てて
自分の頭を机にぶつけた。
待って、私今何を口走った。
好きな人がいる....？
好きな人の前で好きな人がいるといった？
やっちゃった。
まあでも、名前を言っていないから大丈夫か。
彼にバレてしまったらこの関係が終わってしまう。
それだけは絶対にいやだ。
それよりも思い切り机に頭をぶつけに行った杏寿郎くんが心配だ。
『だ、大丈夫....？』
声をかけても顔をあげない彼。
どうしたのか、さっきより動揺している。
暫くすると急にバッと顔を上げる。
おでこが赤くなっていて痛そうだ。
「すまない！好意を抱いている殿方がいるというのに
君の手を握り！君を抱きしめてしまった！」
なるほど、それで動揺していたのか。
「申し訳ない！」と頭を下げるあなた。
好意を抱いている殿方はあなただよ。
そういう勇気が私はもちあわせていなかったので
大丈夫、と笑うしか無かった。
「なんだ、その.........どんな人なんだ」
ぽつりと聞く彼に目を見開く。
気になるのか、
幼馴染として私の好きな人が。
いやでもあなただからな、好きな人。
なんて思いながら、あなたがどんな人だかを考える。
『そうだなあ、優しくて、強くて、笑顔が素敵な人』
「そ、そうか」
『うん、でもちょっとは甘えて欲しいかも』
好きな人に好きな人の特徴を教えるのは拷問か何かなのか。
顔が赤くなっていくのがわかる。
甘えて欲しいなんて、私のわがままだ。
彼を真っ直ぐ見つめれなくて、
つい目を伏せてしまう。
恥ずかしい。
「っ」
ビクッと彼は反応する。
何に驚いたのかちらっと彼を見ると
優しい笑顔の彼がいた。
「よもや！Aにそのような顔をさせることが出来る殿方がいるとはな！」
感心感心！と元気よく笑う。
あなただよ。
その一言が言えたらと思いながら、
私もつられて笑う。
もっと残念そうな顔をしてくれたら脈アリだったかも
とか無駄なことを思いながらお茶をすすった。
ーーー
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ねむこ(プロフ) - 柑橘蛍さん» 柑橘蛍さんコメントありがとうございます〜！わかります.....推しは尊いですよね....読んでくださってありがとうございますー！ (2021年2月12日 12時) (
レス) id: 81a8bcf75d (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 今日も今日とて推しが尊い…！ (2021年2月10日 0時) (レス) id: c6603d0c65 (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 晶子さん» はじめまして！コメントありがとうございますー！記憶したい！？！そこまでですか〜！？感謝です... (2021年1月17日 0時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)
晶子 - 初めまして！何ですかこの神作品は！？最高です（ ; ; ）何度も読み返してしまいます。。！！もう記憶してしまいたいくらい！！ (2021年1月15日 20時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 沙希さん» こちらこそありがとうございます...！！！！！！長編なので大変でしょうけど最後までよろしくお願いします...！ (2021年1月10日 13時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむこ | 作成日時：2020年10月28日 8時
