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あなたと常連 ページ15

次の日、全然眠れなかった私はいつものように朝ごはんを作り、いつものように杏寿郎くんを迎えた。

彼はいつも通りすぎて怖い。

まあそりゃあそうだよね。
いつも通りじゃないのは私だけ。

隈ができているのを心配されたが、大丈夫だと言って彼を見送った。

隈を隠すために、今日は化粧を少しだけした。

そしていつものように店を開ける。
いつも通りだ。


「よお」

『げ』

「げってなんだよげって」


お昼前、人通りが少ない時間帯に昨日、私に婚約を申し込んできた宇髄さんが顔を出した。


『いらっしゃいませ、今日はどう言った花に』

「今日は化粧してんだな、似合ってんぞ」

『.....ありがとうございます』


新しい常連さんが誕生してしまったのだろうか。
毎日こられたら困る。調子が狂う。

なんて思いながらじっとみてくる彼をよそ目に花を手入れする。

ふと、なんでこんな昼前に鬼殺隊の人が起きているのか気になった。


『あの、宇髄さんって鬼殺隊なんですよね』

「お、鬼殺隊をしってんのか。そうだぜ」

『寝なくて大丈夫なんですか?』

「んー、俺はあんま寝なくても大丈夫だからなあ」


「心配してくれてんの?」とにやりと笑う彼。
「いいや、ただ気になっただけです」と返すとケラケラと笑った。
派手だな、この人。

すると私の頭にぽんっと手を置いてぽすぽすと頭を撫でる。


「あんま無理すんなよ。煉獄と何があったか知らねーが」


化粧で隠していたのに、隈がバレたのだろうか
「ちゃんと寝ろよー」と言ってきた。

少し涙が出そうになった。


この男、モテるだろうなあ。

杏寿郎くんが好きなのに少し絆される自分がいて、少し嫌になった。
『ありがとうございます』と小さくお礼を言う。


『あと、婚約の件なんですが、あの、お断りさせていただきます』

「急だな!この流れでいうことか!?ここで俺に惚れて嫁になるのが流れだろ!」

『すみません、好きな人がいるんです』

「え"」


まじかよ〜とその場にしゃがみこむ彼。


私より小さくなった彼を見下ろすのは少し気持ちよかったが、小さく『ごめんなさい』という。


落ち込んでいるところからして本気だったのだろう。


なんか、からかっているとか思ってしまって申し訳なくなった。


ーーーーーーーー
なんか朝起きたら評価めちゃくちゃされててビビり散らかしました。ありがとうございます!

あなたとお昼→←あなたと涙



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ねむこ(プロフ) - 柑橘蛍さん» 柑橘蛍さんコメントありがとうございます〜!わかります.....推しは尊いですよね....読んでくださってありがとうございますー! (2021年2月12日 12時) (レス) id: 81a8bcf75d (このIDを非表示/違反報告)
柑橘蛍(プロフ) - 今日も今日とて推しが尊い…! (2021年2月10日 0時) (レス) id: c6603d0c65 (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 晶子さん» はじめまして!コメントありがとうございますー!記憶したい!?!そこまでですか〜!?感謝です... (2021年1月17日 0時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)
晶子 - 初めまして!何ですかこの神作品は!?最高です( ; ; )何度も読み返してしまいます。。!!もう記憶してしまいたいくらい!! (2021年1月15日 20時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
ねむこ(プロフ) - 沙希さん» こちらこそありがとうございます...!!!!!!長編なので大変でしょうけど最後までよろしくお願いします...! (2021年1月10日 13時) (レス) id: fdabd54cfd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむこ | 作成日時:2020年10月28日 8時

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