これが（す）です。 (ページ13)

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dt×ru ページ13

: 好きな子には尽くしたい

(ru)

大人っぽくて、カッコ良い

大人の余裕があって、素敵な人

俺にはない物を持ってるだてさんに惹かれるまで
そんなに時間が掛からなかった

やっとの思いで告白したら、〝俺もラウールが好きだよ〟って言ってくれたんだっけ

いつも家に遊びにいくとご飯を作ってくれて

何もかも俺の事を優先してくれるんだ

『ラウール、先にお風呂入っておいで』

「いいの？」

『いいよ。いい香りの入浴剤入れといたからね』

「ありがとう！」

だてさんセレクトの入浴剤が入った浴槽に浸かると
良い香りすぎて眠くなっちゃいそう

ふと、だてさんの優しい顔が浮かんだ

「俺は何ができてるんだろう」

そう言えば付き合ってから、俺はだてさんに何かできてるのかなと考えたら何も思いつかない

いつも俺を優先して、俺の好きな物を作ってくれて

「うーん…」

恋愛経験がゼロな俺にとって、わからなすぎる課題

「だてさん、お風呂ありがとう！」

『ん、香りどうだった？』

「めっちゃ良かった！寝そうだったよ！」

そう言うと、またいつもの優しい顔をして、
〝よかった〟と微笑む

暫くしてだてさんもお風呂にいって

数十分後に帰ってきた

「あ！！だてさん！ドライヤーしてあげる！」

『え？ほんと？嬉しいな、よろしくね』

思い付いただてさんへの恩返しはちょっと子どもっぽいかもしれないな

ブワーとドライヤーの音を聞きながら
大好きな人の髪の毛を乾かす

『どうしたの？急に乾かしてくれるなんて』

乾かし終わるとくるっと俺の方を向いた

「んー、なんかだてさんの為になんかできないかなって…」

『俺の為に？』

「うん、だてさんはいつも俺の事優先してくれるでしょ？なんでも好きな物作ってくれるし…」

言うつもりはなかったけど、彼の顔を見たら自然と言葉が出てきてしまった

するとぐいっと引き寄せられてだてさんの腕の中に包まれる

『ほんと可愛いね、ラウ』

「ええ…ほんとに悩んだんだもん…」

大好きな掌で規則正しく頭を撫でられる

心地良くて大好き

『俺は好きな子には尽くしたくなっちゃうの、なんでもしちゃうし好きも愛してるもたくさん伝えたくなっちゃう』

「う、うん…」

そんなストレートに言われると思わなくて
今の自分の顔は真っ赤なはず

『ラウのそういう優しい所、愛してるよ』

「へへ、うん！俺も愛してる！」

結局、大人な貴方にはまだまだ届きそうにない