これが（す）です。 (ページ14)

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mm×nb ページ14

: どっちが年上？

(nb)

『しょっぴー、夜ー』

「いつものラーメン屋で良くね？」

『いいよ』

〝お前ら良く会話できるよなそれで〟

って照に言われた事がある

目黒が言ってる事は、
特に主語を話さなくてもなんとなく感じ取れる自信はある

お互いに干渉しすぎない

『うまかったー』

「うまかったな」

家の近くのラーメン屋で夕食を済ませる事が多い俺達

ただのメンバーから、恋人になったけど
特に変わった事もない

いや、変わった事がない事が、
俺にとっても目黒にとっても良かったのかもしれない

「しょっぴー」

『待て、まだ終わってない』

あれ、珍しい。

風呂上りのスキンケア中に構ってくれと言う目黒

珍しすぎて時が止まりそう

「長いな」

『なめんなよ、大事なんだよ』

「ちぇっ」

こういう姿を見ると、ああ年下なんだなと実感する

毎日同い年みたいな感覚だし、目黒は俺を甘やかす側だから

『なに、構って欲しいの？』

「煩いよ」

パックをしながらもにやけてしまう

ちらりと目黒を見るとスマホをいじり始めた

(へえ、目黒も甘えたい時あるんだな)

顔のニヤけを抑えつつ心の中でそう言って
さっさとスキンケアを終わらせてやろうといつもよりも手順を省いた

『ほら、終わったぞ』

「いつもより短くない？」

いや、お前が長いって言ったじゃん

何真顔で言ってんだよ

『お前の為に終わらせたんだよ』

「へー可愛いねしょっぴー」

そう言ってニヤニヤする目黒に唖然とする

『さっき構えみたいな感じ出したじゃん』

「えーそうだっけ？」

いやほんの数十分前だわ

全然良くない

え、はめられた？俺

『目黒って本当難しい奴』

「まあ、気まぐれなんで」

『うざ』

「口が悪いよ先輩」

目黒は俺の頭をぽんぽんと撫でた

気まぐれすぎてビックリだよ、本当に

でも嫌じゃない

俺もそれが不思議でしょうがない

『明日オフだ』

「俺昼まで寝るから」

友達のようで恋人同士

恋人らしい事も一応するし、

『えー、じゃあ今から良いよねー？』

「なんなのお前のその雰囲気もクソもない誘い方」

『しょっぴーだから良いかなって』

「ディスってんだろ」

俺の言葉に〝はは〟と笑った目黒は俺を軽々持ち上げた

『可愛いっすね～』

「黙れよ本当に」

俺に跨った目黒の顔がかっこよすぎて腹立つ

「うざい」

どっちが年上なんだか、わからん