【ジョジョの奇妙な冒険】Gattina (ページ5)

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｢そうだ、シーザーこの後予定あるの？｣

｢そうだな。Signorina(お嬢さん)、に声でもかけに行くかな。｣

デートにでも誘われんばかりのトーンだったので、牽制のつもりでお嬢さんの所のアクセントを強めて、思い切り睨みながら言い放った。しかしAはケロリとした顔で、気にしないといった態度をとる。

｢あ、ナンパ？じゃあ、俺もついてこうかな。｣

｢……っは！？ゲイが何言ってんだ？男に声かけようってんじゃあないんだぜ？｣

｢……俺、一応ゲイとは一言も言ってないんですけどー。バイなの、別に女の子も好きだよ。｣

｢……へぇ、要らない知識が増えたな。｣

｢でも男女どっちでも綺麗な子が好きなの♡｣

｢やめろ。｣

パチリとウインクする様子が妙に様になっていてうざったい。そんなAの熱視線を遮断するように、俺の頼んだペスカトーレが運ばれてくる。早く食い切って店を出よう、その事しか頭から無くなった。Aは既に飯を食ったのか腹が減っていないのか、これから注文して飯を食う様子はない。

｢俺も午後暇だし、一緒に行くよ。2人で女の子捕まえよう。｣

｢待て、何故ついてくる前提で話を進めている。俺はついてきていいなんて一言も言っていないぞ。｣

｢そうだな。……ナンパしやすい女性って、警戒心が薄くなりやすい2人組の女性らしいけど。｣

｢それがどうしたんだ。｣

｢もし1人でナンパした場合絶対どちらかの女性を放っておくことになっちゃうよね？こっちも2人なら都合が良い。｣

｢……まぁ、そうだな。｣

｢それに俺、平均よりはいい顔してると思うんだけど。｣

どう？と首を傾げてくるAの顔をついつい見る。そういえば今までこいつの顔をじっくりと見たことは無かった。……確かに、よく見ると整った顔立ちだ。平均よりは、と言うがイケメンとカテゴライズされるのが妥当な顔であろう。目元は凛々しいがまつ毛が長く、鼻筋も通っている。

｢……お前に言いくるめられるのは不服だが、妥協してやるよ。｣

｢Grazie(ありがとう)！シーザー。｣

仕方がなく了承すると、Aはパッと顔を明るくした。まぁ女性を口説きながら俺も口説くなんてこと、流石のこいつでもしないだろう。ある意味安全と言った所か。

｢あ、でも本命はちゃんとシーザーだからね。｣

｢……。｣

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