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0日目28 ページ29

「てかさ、俺人狼の役職妖狐までしか知らなかったんだけど、猫又とかハンターとかってどこから出てきたの?」
「人狼Jには全部最初からありましたけど」
「あー、それアプリゲーだっけ?俺普通のやつしか知らなかったからさ。やってるの?」
「時々」
「人数が少ないとなかなか出てこない役職ではあるよねその辺り」
 とりとめのない人狼話を広げる角名と国見に珍しいことに孤爪も混ざる。常より人見知りの気がある彼であったが、自分もその分野には多少明るいことと、ここに集う人間に対して同じ匂いを嗅ぎ取ったことも相まってするりと会話に入ることができた。そしてそんな孤爪にもの珍しさを感じながら月島も会話に混ざる。
「今回の役職、人狼八人+狂人二人に占い師霊能者一人ずつって村人側若干不利だと思ってたんですけど、猫又にハンターまでいるならある程度バランスは取れてますかね」
「役持ちって全部で二十人?推理させる気あるのこれ?」
「まあ全部の内訳がわからなくても人狼さえいなくなれば勝ちですから」
「妖狐も吊らないとだけどね」
「最短で九日……、今日入れて十日ですね」
「今日は投票は無いけど狼の襲撃の方はもう今日からなんだ、やだな〜」
「そういえば狼って今の時点では誰が狼か分かるってだけで、話し合いとかはまだなんですよね」
 四人で人狼談義に花を咲かせている傍ら、月島が自身の冊子のとあるページを開いて尋ねる。そこには人狼ゲームのルールとして自分の役割は最初のテレビで把握できること、そしてその際に人狼と共有者は自分と同じ役職を持つ者がいれば誰が就いているのかを把握できるという旨が記載されていた。
「こうやって予め冊子に目を通しておけば誰でも占い方法や護衛方法を知ることが出来る、だから占い師を騙られた場合、どうやって占ったの?とかメタ的な点で攻めても真偽の区別はつかないわけですか」
「ほんとルール整備よくできてるよね」
 ため息交じりの月島の解説に角名も乾いた笑いを漏らす。その隣では孤爪が何かを考えるように黙り込んだ。
「…………今って、狼は誰が自分の仲間かを知ってるだけで、方針も何も話し合ってないんだよね?」
 まるで先程の月島の言葉を繰り返すように言う孤爪に、全員から疑念の眼差しが向けられる。それに呼応するように孤爪は次の言葉を小さな口から紡いだ。
「今なら、このゲームを村人有利に持ってけるかもしれない」

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星を廻せ - 中の人です。表紙作りました。人選は完全に我の趣味です。本編などには何も関係ない趣味の人選です。 (2023年3月24日 4時) (レス) id: 853819a2bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星を廻せ | 作成日時:2023年3月19日 7時

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