【ハイキュー】思考するサバイバル【人狼ゲーム】

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テレビの前で少年が混乱していることも構わず、ゲームマスターは淡々とした声で続けた。
『今回お集まりいただいた参加者は次のとおりでございます。
青葉城西高校より、及川徹、岩泉一様、花巻貴大様、松川一静様、京谷賢太郎様、矢巾秀様、渡親治様、金田一勇一郎様、国見英様。
烏野高校より、東峰旭様、澤村大地様、菅原孝支様、縁下力様、木下久志様、田中龍之介様、成田一仁様、西谷夕様、影山飛雄様、月島蛍様、日向翔陽様、山口忠様。
白鳥沢学園高校より、牛島若利様、大平獅音様、瀬見英太様、天童覚様、山形隼人様、川西太一様、白布賢二郎様、五色工様。
音駒高校より、海信行様、黒尾鉄朗様、夜久衛輔様、孤爪研磨様、福永招平様、山本武虎様、犬岡走様、芝山優生様、灰羽リエーフ様。
梟谷学園高校より、木葉秋紀様、小見春樹様、猿杙大和様、木兎光太郎様、鷲尾辰生様、赤葦京治様、尾長渉様。
稲荷崎高校より、赤木路成様、大耳練様、尾白アラン様、北信介様、銀島結様、角名倫太郎様、宮侑様、宮治様。
以下53名となります。お気づきの方はお気づきかもしれませんが、男子バレーボール部の強豪校という共通点のもと集めさせていただきました。招集基準につきましてはその他細かい条件はお考えなきようお願い申し上げます。』
　相変わらず淡々とした声で話しきり、最後に一つ恭しく礼を見せるゲームマスター。ここでようやく少年以外にも同じような境遇のものがいること、彼らはいずれも少年のチームメイト、または同じ部活をしているものであること、自分たちは何かしら──おそらく先程画面にお大きく表示された人狼ゲームとやらの参加者であることを知った。まるでお手本のような美しい所作のお辞儀から頭を上げたゲームマスターは再びマイクを口元に構えて話しだした。
『それでは皆様お待ちかねのことでしょう。皆様に参加していただくゲーム──人狼ゲームについてご説明いたします。』
　きた、と少年は思った。彼の知識の中ではぼんやりと頭脳戦アナログゲームのようなものという認識があるだけでそのルールは全くもって知らない。だからこそ、それを知ることが今この状況に置かれた不安を払う第一歩なのだ。

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