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96話 ページ24

『チッ一足遅かった!』

中也から開放された私は、異能力を駆使し全速力で太宰たちがいる雲水駅へと向かった

しかし私が到着した頃には既に列車はプラットホームに停車していた



そこで私が目にしたのは、白黒の髪が特徴的な少年…夢野久作と少し遠くで怯えながら倒れている事務員の春野さん、恐怖に支配されたような顔つきのナオミ、そして後ろ姿しか見えていないが敦の姿もあった

しかし敦の腕は今にもナオミに掴みかかろうとしていた



あの木乃伊!こんな重要な時になぜ居ない!


____異能力"私の世界"

私は咄嗟に異能力を発動し、ナオミと自身の立ち位置を交換した

「っ!叶恵さん!」

やはり彼にも気味の悪い手形がついており、目から血の涙が流れているようだった。Qの呪いを受けていることは明白だった

『敦!目を覚ませ!敦!』

しかし私の声は彼に届いていないようだった

それでも私は彼に届くように声をかけ続けた



一瞬動きを止めた彼を見て期待したが、そんな簡単にことは運ばず私は首を捕まれ、地に足が着いていない状態となった

『あつ、し、やめ』

まずい…このままだと意識が飛びそうだ


その時だった






____やめるんだ敦君!よく見ろ!


「え」

『おそ、い…あつ、し…やめっ』

太宰の声に反応するように敦は手を離した

『ゲホッゲホッ』

「(そんな…最初から僕だけが操られていたのか?)僕はただ…皆を守ろうとして」

____全て貴様のせいだ。力に呑まれ、他者を害するその本質は一生変わらぬ


「違う!僕は変わりたくて…ただ皆を守ろうとして」

そして笑い続ける不気味な人形

『っ太宰!椅子の下!』




「っ!ああ、消えろ」

____異能力"人間失格"


太宰の異能によって人形は消滅し、敦にかかっていた呪いも終わりを告げた







私はまだ酸素が足りないらしく立ち上がっているのがやっとだった

「太宰さんと野上さんの新しいお友達って壊れやすいんだね」

『…Q』

発車する電車に乗りながら彼は言った

「でもいいんだ♪太宰さんと野上さんを壊す楽しみが残っているんだもん」

Qこと夢野久作…異能力の中でも最も忌み嫌われる精神操作の異能力"ドグラ・マグラ"

「僕を閉じ込めたお礼にいっっぱい苦しめて壊してあげるね♪」

『…調子に乗るなよ』

「次は封印などしない…心臓をくり抜く」

「また遊ぼうね!太宰さん、野上さん」



私は彼がいなくなったことに安堵したのかその場に座り込んでしまった

97話→←作者から〜嘆きという名のお願い〜しつこくてごめんなさい



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keikei(プロフ) - この作品すごく好きで1日で全部読んでしまいました!更新頑張ってください\(*⌒0⌒)♪ (2月11日 21時) (レス) @page47 id: 1656e11f49 (このIDを非表示/違反報告)
瑠練鈴 - Megumiさん» おん!頑張ってな〜! (2月10日 18時) (レス) id: 6c6d7d320b (このIDを非表示/違反報告)
Megumi(プロフ) - 瑠練鈴さん» ありがとうございます!これ参考にキャラたちお借りしてお話考えますね (2月10日 12時) (レス) id: 2b7b46d822 (このIDを非表示/違反報告)
瑠練鈴 - 〜追記〜 夢主全員トリップ者&転生者だと思って〜 (2月9日 23時) (レス) id: 6c6d7d320b (このIDを非表示/違反報告)
瑠練鈴 - Megumiさん» それと、http://uranai.nosv.org/u.php/novel/Tmdmtt/に移動してくれれば、俺の小説にが全部あるってそこから移動できるから一々探さずにすむと思うで。 (2月9日 22時) (レス) id: 6c6d7d320b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Megumi | 作成日時:2023年3月19日 20時

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