久しぶりに帰ったヨコハマは変わってなかった3【文スト】

続き ページ25

時が経つのは早いもので、あれから1週間が経った

｢あの…野上さん？野上さんが言ってた彼はまだ来ないのでしょうか？｣

『星空、心配しないで…今日嫌な予感がするからきっと…』

その時だった

｢やっほー！叶恵いる？｣

はァやっぱり来た

『随分ゆっくりだったじゃないですか…エンデさん』

｢いや〜そんなことないよ？これでも急いできたんだ｣

そう言いながら入ってきた1人の男性

｢ねぇ叶恵、この人誰？｣

｢｢｢(太宰(さん)ナイス！)｣｣｣

と皆が思っていたであろうことを太宰が聞いた

『あぁ、彼はミヒャエル・エンデさん。この前言ってた次元渡航の異能者…テンションが高い人だから面倒だったのよ…』

｢ねぇ！酷くない？せっかく仕事ほっといてこっちに来たのに！｣

『以前も言いましたよね？仕事は必ずしてくださいと』

｢だって早く叶恵に会いたくて｣

ほんとめんどくさい…

『事情は説明しましたよね？早くやって帰ってください』

｢報酬をいただいたら帰るよ？｣

『…分かってますよ』

この人の面倒なものはテンションの他にあげるなら…変な報酬だ

｢あー…成程｣

乱歩さんにはお見通しか…はァやだな

｢じゃあはりきって…｣

｢｢｢ちょっと待った！｣｣｣

何やら皆が一斉に声を上げた

『え？皆どうしたの？』

｢いや、どうしたの？じゃないから！報酬って何！報酬って｣

1番興奮気味に聞いてきたのはやはり太宰だった

｢報酬は報酬だけど？何？｣

『…後でやりますから』

｢だから！その内容を聞いてるの！その感じだと金銭じゃないようだし｣

『…まぁ金では無いですよ』

｢じゃあ何？｣

『…』

｢叶恵｣

『…です』

｢え？｣

『笑いですよ』

｢は？｣

『だから…笑い』

そりゃ最初は信じられないよね…対価が笑いなんて…どこぞの葬儀屋じゃないんだし…ほんと困るわ

｢お金なんかより笑いの方がよっぽど価値がある！という訳でよろしくね〜｣

『ほんとに嫌だ…』

だってこいっちょっとやそっとじゃ笑わないし…

｢じゃあ俺はサクッとやって国に帰るから｣

『今回は日本にあまりいないのね？』

｢まぁ仕事ほっといて来ちゃったからね…上に怒られる｣

＿＿＿＿＿＿＿異能力"はてしない物語"

そう彼が言い星空に触れると、彼女の姿が段々薄くなっていった

｢あ、成功みたいですね。この一週間お世話になりました｣

そう言い残し彼女の姿は光の粒となり消えてしまった

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