ネコが二匹 ページ4
.
『.............っ...うっ...ヒクッ...ぅ...』
坂「え、どうしたんA?!」
「大丈夫か!?」そう言いながらパッと腕を離し、心配した表情で私の顔を覗き込んだ。
男は、本当に女の涙には弱いようだ。
だって見てよ。私が涙を一滴二滴流したくらいでこんなに男があたふたしてる。
先刻まで私に向けられてた鋭い視線は坂田に変わってるし。
ふふ、面白いなぁ。
でも、面白いのはこれから。
坂「強く抱き締め過ぎたんかなぁ。えぇ、A大丈夫?」
『私は...っ...平気』
坂「そ、それならええんやけど。あ、えと、お、俺が出来ることって何かあるか?今なら何でも聞くで!」
...引っ掛かった。
『い..いの...?』
坂「ええよええよ!」
『じゃ...じゃあ、』
“私に、関わらないでくれる?”
より坂田が悪いと決めつける為、俯きながらそんな言葉を言ったからか、坂田の反応は分からない。
坂「...ん....なの....い.....や」
『....え?』
何かを呟いた坂田に、私は聞き返した。
坂「っ!そんなの絶対嫌や!!何でも言うたけどそれだけは絶対に嫌や!!」
なっ.......どんだけコイツはワガママなんだ。流石の私でもそろそろぶちギレそうだ。
『じゃ、じゃあ、何が良いのよ』
先刻のワガママ発言を聞いてか涙はもう引いていて、声も呆れていた。
坂「何が...?...ん〜、何がええんやろ〜...」
あ、しまった。コイツが悩み出したらキリがないの忘れてた。
.
72人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雲宮 - アリスさん» ありがとうございます!更新ノロノロですが頑張ります!! (2018年12月15日 22時) (レス) id: f4b6db15f3 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - え、なにこれめっちゃ面白い、、更新頑張ってください応援してます!あぁ好き(急な告白) (2018年12月15日 18時) (レス) id: 1cdc7ebe20 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:雲宮 | 作成日時:2018年12月15日 18時