お前ら、全員集合。28 ページ28
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「なんや‥‥‥禪院家の落ちこぼれがおるところやん」
『‥‥え?』
その言葉を聞いた途端に表情を固くした彼女に、直哉は優越感に満たされる思いで口の端を持ち上げた。
そうそう、その顔。それが見たかったんや。
「術式も持たんと、落ちこぼれの癖にのうのうと生きよって。ただでさえ価値が無い女なんやから男の後ろ3歩を歩けば良いものを、いっつもこの俺に噛み付いてきてなぁ__」
『な‥‥‥』
「先輩がそんななんやから、後輩も苦労するやろ?」
___さぁ、その人懐っこそうな面、どんだけ歪めてくれるんやろ。
『‥‥‥あの、名前お聞きしても良いですか』
「ん?禪院直哉やけど」
『そうですか‥‥禪院‥‥真希先輩の家の人なんですね、そっか、そっかぁ‥‥‥』
‥‥‥少女はゆっくりと顔を上げた。 期待する直哉の前で彼女が見せるは、満面の笑みを浮かべた顔。
『大好きなんですね、真希先輩のこと‥‥‥!!』
「‥‥‥‥は、、、は??」
『いやぁそっかそっかあれですよね好きな子のこと、とことんいじめたくなるってやつ!やっぱり真希先輩カッコいいし美しいしモテるんだろうなぁ、うんうん』
こっ‥‥この女は一体何言ってるん‥‥??
いや俺散々真希ちゃんのこと罵倒したやんな‥‥と直哉は十数秒前の自分の言葉を思い出していた。いや、うん。これ以上無い程に言ったはず。あれ、この女頭どうなってる??
「なにお前ほざいて‥‥!!」『大丈夫ですよそんな隠さなくて』「いやだから違ッッッ」『いやぁ分かる私も男だったら惚れてますもん真希先輩』「お前いい加減に」『真希先輩の存在が昔から身近に‥‥落ちない方が不思議ですね‥‥』
もはや直哉が否定すれば否定するほど照れ隠ししているようにしか見えない状況。まさに負の連鎖である。
「‥‥‥良い度胸やんお嬢ちゃん。なぁ、名前教えてくれへん?」
ピキピキと額に青筋を浮かべた直哉がそう笑顔で問うと、少女は『あ、まだ名乗って無かったですね』とこちらも清々しい程の笑顔で口を開く。
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チョコ - デンジャラスステーキ食べてみたいかも、、、! (11月30日 16時) (レス) @page37 id: 98d136c84d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - デンジャラスステーキ 作者さんおにぎり語かんがえるのうまいですよね? (10月19日 20時) (レス) @page37 id: 1f0aa0eace (このIDを非表示/違反報告)
生粋のまよらー(プロフ) - 更新待ってます…!!!まじでこの作品大好きです!!! (2022年12月18日 11時) (レス) @page37 id: 5775e80e82 (このIDを非表示/違反報告)
アワアワ - 棘の「デンジャラスステーキ」の所で吹き出しましたw最高に面白かったです!!更新頑張ってください! (2022年9月17日 9時) (レス) @page37 id: 2db5ff9399 (このIDを非表示/違反報告)
Kさん - 更新頑張ってください!!楽しみにしています! (2022年8月21日 21時) (レス) id: f72f202f06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほしふる。 | 作成日時:2021年4月17日 18時