08. めっちゃ楽しんだ。 ページ8
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肉の焦げる良い匂いと共に、焼きそばの粉がホットプレート上の大量の麺に投入され香ばしい匂いが共有スペースに広がった。
真希が気合いを入れてヘラで焼きそばを焼いているのを眺めていると、ふいに虎杖がAの側にやって来て「Aちゃん」とにこりと微笑む。
「隣、俺座ってもいい?」
「ど、どうぞ‥‥!」
よいしょ、と虎杖が彼女の隣の椅子に腰掛けると、今度は乙骨がAの隣の椅子を引いた。
「Aちゃん、ここ、良いかな」
「わ、私で宜しければ」
「乙骨先輩、先輩の席ってあっちですよね。俺、ここに座りたいんですけど良いですか」
「伏黒くん、わざわざAちゃんの席の隣に座る意味ってあるのかな。あっちにも席、いっぱい空いてるけど」
「先輩それブーメランっすよ」
「おかか!ツナマヨいくら明太子!(訳:ちょっと!俺がAちゃんの隣に座りたいんだけど!!)」
「狗巻先輩だってあっち座ればいーじゃん!」
「いくらいくらいくらいくら」
「いや知らん‥‥」
「ちょっと!!虎杖早く退きなさいよ!!私がAの隣なんだから!!」
「何でだよ俺が隣が良いもん!!!」
「A〜この可愛いパンダの隣に来ない?お腹もふっもふだぞ〜触らせてやってもいいぞ〜」
「えっ‥‥‥」
「Aちゃん釣られそうにならないで」
「Aは私の隣が良いもんな〜〜?」
「まきせんぱ」
「お!か!か!(訳:真希!隙あらば誘惑するな!)」
Aの隣席争奪戦が起きるなど、誰が予想しただろうか。あちこちでお互いが睨み合い、その状況にあわわわとただ一人パニクるA。
結局、焼きそばにありつけたのはその争奪戦が終わった後だった。因みに勝利したのは釘崎と真希である。Aの隣席に満足げに座っていた。
焼きそばは、優しい先輩たちが沢山お皿によそってくれて、とても美味しかった。
09. 頑張って下さいと心で呟く。→←07. イケメンな先輩。
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凛音 - 涙が出てきそうになりましたが頑張ってこらえました、なぜなら目に涙がにじんで文字が見えなくなるからです。頑張ってこらえました、でも結局泣いてしまいました。本当に感動しました! (8月28日 10時) (レス) @page46 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
どこぞのオタク - 良かったです...泣きました......うぅ、是非とも夢主ちゃんには皆から「人殺しの妹」ではなく「夢主ちゃん」としてみて貰って幸せになってほしい...最高でした!! (2023年3月13日 15時) (レス) @page46 id: 625a6655ea (このIDを非表示/違反報告)
ほしふる。(プロフ) - ニコ25さん» 最高だなんて言って頂いてッ‥‥本当にご愛読ありがとうございました♡高専で皆で青春してる感じが書きたくて、楽しんで頂けたようで嬉しいです!!! (2022年6月4日 7時) (レス) id: c44e5c04c6 (このIDを非表示/違反報告)
ほしふる。(プロフ) - メロさん» 本当にご愛読ありがとうございました!!毎度メロさんのコメントに支えられていると言っても過言ではないです!!!二週目なんて嬉しいです‥‥!これからも宜しくお願いしますッ! (2022年6月4日 7時) (レス) id: c44e5c04c6 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ25 - マジで最高でした!!!!!高専の皆のわちゃわちゃ感最高すぎる......(≧∇≦)ありがとうございました!!! (2022年5月31日 23時) (レス) @page45 id: 270b34836a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほしふる。 | 作成日時:2022年4月2日 19時