37. ふざけるなと大声で言いたくて。 ページ37
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新田明はふぅ、とパソコンから目を離して一息ついた。あとやるべきことは‥‥と紙のリストを確認していると、「白森さん、すみません！」と同僚の声が聞こえてそちらに目を向ける。
すみません忙しいのにと繰り返し謝る同僚の元に、白森Aはやって来て軽快に「いーよいーよ」と笑った。それから不具合でもあったのか、同僚の言葉に真剣に耳を傾ける彼女を明は見つめた。
白森さんは本当に凄い人だ、と明は思う。
毎日誰よりも多くの仕事をこなし、それだけでも目が回りそうなくらい忙しいのに誰よりも周りを気に掛けて。
あの伊地知さんが尊敬している人でもある。
そして、補助監督の身で五条さんと対等に渡り合えている唯一の人だから。
明が補助監督として初めて仕事をするようになった日も、担当してくれたのはAだった。緊張していた明に優しく微笑みかけて、「肩の力抜いてだいじょーぶだよ」と言ってくれた彼女。
このような人になりたい、そんな風に思えたのは、彼女が初めてだった。
明が高専内を歩いていたその時だった。
突き当たりの廊下の奥で話し声が聞こえたので、曲がり角の壁からそっと様子を伺うと見覚えのある老人たちがその場でひそひそ話をしていた。
確か、上層部の。明も一度顔合わせしたことがある。
「＿＿＿しかしなぁ。白森とかいう補助監督」
「あぁ」
明の心臓が嫌な音を立てる。どうして、白森さんが？
「こちらがどんなに五条悟のことを言おうが、従おうともせん。女の身で、たかが補助監督のくせに。自分の立場を分かっていないのではないか」
「五条悟もどうしてあそこまで彼女に肩入れする？あの女にそこまで魅力があるのかね」
「いやはや。枕でもして五条悟に取り入っているのではないか」
「一理あるな」
明は、自分の体がカッと熱くなったような気がした。白森さんがそんなこと、するわけ無い。ましてや五条さんに取り入ろうとしてるなんて。冗談も甚だしい。
彼女のあの立場は、彼女の力で手に入れたものだ。何も知らないくせに、こいつらは。
＿＿＿怒りで体を震わせていたその刹那、明の肩にぽんと優しく手が置かれて、明は驚愕する。
「‥‥えっ、な、何で」
「よっ新田ちゃん」
白森さんが、どうして。
ふと明は、今の人達の言葉が彼女に聞こえていたんじゃないかと気付いて寒気がした。
「‥‥どっかでお茶、する？」
38. 泣きたくなる時だってあったけど。→←36. 何度もそう感じる。
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ｱｻｷ - すごい面白かったです！！コサックダンスしてください！ (11月13日 16時) (
レス) id: 48b370e610 (このIDを非表示/違反報告)
Yona - 面白かったです！いい作品をありがとうございます！ (2022年7月14日 21時) (レス) @page47 id: ca15e254da (このIDを非表示/違反報告)
ほしふる。(プロフ) - ナチテト@ワイ日本語おかしすぎワロタさん» 初めまして！ご丁寧に、そして素敵すぎるご提案ありがとうございます！宜しいんですか...！？あらすじまで😭嬉しいです、是非お願い致します‥‥！この作品をそんな風に思って頂けて幸せですっ。書かれたら読みに行きますね✨本当にありがとうございます‥‥！ (2022年4月6日 20時) (レス) id: c44e5c04c6 (このIDを非表示/違反報告)
ナチテト@ワイ日本語おかしすぎワロタ - 続きです。嫌なら断って良いです。ですが、私からのざっくりとしたあらすじは書かせてもらいます。それで良いのなら、okを出してください。あ、勿論悪いことは書きません。嫌だな、と思った箇所は教えてください。すぐに消すか直します。 (2022年4月6日 14時) (レス) id: b29450610e (このIDを非表示/違反報告)
ナチテト@ワイ日本語おかしすぎワロタ - コメント失礼します。ほしふる。様のこの作品を、私の方で宣伝させてもらえませんか？私はこの作品に出会った時に、もっといろんな人に見てほしいと思い、宣伝したいと思いました。 (2022年4月6日 14時) (レス) id: b29450610e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほしふる。
| 作成日時：2022年3月5日 18時
