誰かこの人に休みを与えて下さい。【呪術廻戦／逆ハー】

22. 私が死んだらお前のせいだかんな！ ページ22

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【過去編＿＿5】




「A。今日の悟の任務に同行しろ」






教室で夜蛾が言い放った言葉に、一瞬彼らは静まり返った。それから「‥‥‥マジ？」と呆然するAの言葉を皮切りに、いつもの騒がしさが教室中を満たす。






「待て待て待て待てせんせっっ何で私が五条なんかの任務についてかなきゃいけないんですか！？」

「こっちの台詞だわ何で任務にこんなちんちくりん連れてかなきゃいけねーんだよ！」

「どーせなら夏油の任務について行きたいです先生」

「良い度胸してんなお前」

「お前ら静かにしろ」






「よりによって何で五条となんだろね」とぼやく硝子に、夏油が「より仲を深めろってことじゃないのかな」と適当に返した。

夜蛾が咳払いをして続ける。







「良いか白森A。術師の任務の現場に慣れておくことは、補助監督となる上での重要な一環だ。よって五条の任務に同行しろ。これは強制だ、いいな」

「何にもよくないです」

「お前後で覚えとけよ」

「それに悟！いちいちAを煽るような発言をしない。彼女をしっかり守れ。いいな？」

「チッ」






夜蛾が教室から出ていくと、Aは真っ先に「硝子ー！私が怪我したら治してね！」と半泣きで硝子に駆け寄った。彼女は「へいへい」とAの頭を撫でる。

五条がそんなAをぼんやり見ていると、「悟」とふと夏油に声を掛けられて振り向いた。いつになく真剣な顔をした彼と視線が合う。






「‥‥Aには気を付けてやってくれ」

「言われなくてもしっかり守るっつーの」

「そうじゃなくて」

「‥‥？」











「うわ‥‥‥絶対呪霊いんじゃん‥‥‥」






場所は変わり、五条とAは誰も居ない廃墟と化した廃病院の中を二人でまわっていた。

ここは前から呪霊の目撃情報があり、今回の任務でその呪霊を祓えというのが任務の内容。

先程から、明かりもない暗い病院の廊下を歩いていて彼女が「絶対今なんかいた！」だの「五条待って置いてかないで」だの「私が死んだら五条のせいだから！」だの散々わめくので、五条は若干イライラしていた。


‥‥‥しかし、妙だなと思う。呪霊の気配が建物全体でする。しかも先程から随分歩き回っているが、呪霊に遭遇しない。

まぁ、その内見つかるだろ、とこの時の五条は気楽に思っていた。

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