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3/17 いなりの日 ページ6
ちょこん、とユリコの前に置かれたいなり寿司。
「今日はいなりの日だそうだ。……ほら、ユリコと同じような色……のような気がしないか?」
苦笑いしながらユリコにいなり寿司を見せるも、ユリコの反応はいまいちである。
「……悪かったよユリコ。仕方ないだろう? ユリコに食べさせる術はないのだから。私だってユリコと美味しいものの共有がしたいさ」
そう言って1つを食べると、けど、と呟いた。
「せっかく私が食べるとしたら、些細なことでも良いからユリコのことを考えられるものにしたいんだ。たとえ離れていても、ユリコのことをそばに感じていたい」
ユリコの側面にそっと触れて、もう1つ食べる。
「一番良いのはユリコとずっと共にいられることだけどな」
最後の1つを食べ終わった三木ヱ門は、それじゃ散歩に行こうか、と呟いた。
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作成日時:2024年3月29日 0時