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7,彼の優しさ ページ7

あれから数週間が経ち、少しずつ薬の量は増えていった。体調もあまり良くない日々が続いたけど、
あの人には何とかバレずに過ごせている。





結構な量の資料を持って執務室へ向かっていると
丁度廊下に中也がいた。






中也と会うのは医務室のあの時以来だ。






「久し振り中也」






「お前・・・動いて大丈夫なのか?」







「まだ大丈夫だよ。薬の効果が効いてるから」







「だからって無理すんなよ。其の荷物少し寄越せ」







「持ってくれるの?」








「嗚呼。だから貸せ」







彼の言葉に甘えて半分くらいの資料を渡すと中也は
其の儘歩き出した。執務室まで一緒に運んでくれるらしい。







「ったく。太宰の野郎は何やってやがんだ」







「今はソファーで鼻歌を唄って寝っ転がってたよ」







「はぁ!?あの野郎・・・・・・!手前も少しは注意しろよ」






「一応上司だしなぁ。時々云ったりしてるんだけど」






「お前が云って治んねぇなら、本当救いようのねぇ
糞野郎だな」






はっきりと云う中也に苦笑してそんな会話をしていると、もう扉の前に着いてしまった。






「ここまでで大丈夫だよ。手伝ってくれて有難う」






「嗚呼。また何か会ったら絶対に俺に連絡しろ」






「ふふっ。其れは頼もしいなぁ。でも私じゃなくて
折角だし、彼女作って遣れば良いのに」







「はぁ!?そんな奴いねぇよ・・・」







「好きな人も?」







あ、中也の顔が林檎の様に真っ赤だ。









「い、今は関係ねぇだろ!この話は止めだ!」








「はいはい。じゃあね中也」









中也は振り返る事もなく顔を真っ赤にしたまま帰って行った。








ああいう人の彼女だったら幸せなのだろうと何時見ても思う。







そんな事を思いながら扉を開けた。

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ユリア(プロフ) - すごく泣きそうになりました!でも、とてもいい結末だなーと思いました。 (2023年2月3日 23時) (レス) @page40 id: 4dc59746f6 (このIDを非表示/違反報告)
小指よくぶつける - めっちゃ泣いた。……!! (2020年8月27日 23時) (レス) id: eb8322ff5b (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみる(プロフ) - 粉雪餅さん» 嬉しいお言葉有難うございます!楽しんで頂けて私もとても嬉しいです!有難うございました! (2019年9月21日 13時) (レス) id: 752a7ff7e6 (このIDを非表示/違反報告)
粉雪餅 - ゆうみるさん» 面白かったです!とっても泣きそうになりました!小説面白かったです (2019年9月21日 8時) (レス) id: bd26a6d5e5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみる(プロフ) - ななさん» 最後まで見て下さったんですね!!有難うございます泣 本作品楽しんで頂けたでしょうか?次回作はまだ思い付いてはいませんが次がありましたらまた見て頂けると嬉しいです!本当に有難うございました! (2019年8月26日 11時) (レス) id: 752a7ff7e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆうみる | 作成日時:2019年7月21日 8時

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