▽ １５歳 冬 ページ27
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「A、」
中村晃、１５歳。
『あ、晃おはよ』ごほごほ
松田A、１５歳。
冬。中学３年生である俺たちは受験シーズン真っ只中で。Aは志望校に入るために勉強頑張ってるみたいだけど、どこの高校に行くかは教えてくれない。
「風邪？大丈夫？」
『うーん、多分？』ごほごほ
「ほんとか？」
最近マスクをしていたから風邪かも、とは思ってたけど、やっぱり風邪をひいていたA。頑張りすぎているんではないかと心配になる。
「ちゃんと寝てる？」
『うん、寝てる』
「あんま頑張りすぎんなよ」
『はは、晃に言われたくない』
Aとヨシキは確か２ヶ月くらいで別れた気がする。だからその後からまた一緒に登校し始めた。結局２人は何で別れたのかは知らない。
『でも頑張らなきゃ…』
「ん、頑張れ」
俺は野球の強豪校に決まっていたから、相変わらず野球漬けの毎日だったけど。やっぱり勉強は大変だよな、ここで人生が決まるんだから。
「いい加減どこ行くか教えてよ」
『それだけは勘弁！ちゃんと合格したら教えるから！』
Aは頭が良いからきっと上の方の学校に行くんだろうな。Aと一緒に登校できるのも、あと少しなんだと思うと寂しくて。ちらりとAを見ると、寒そうに手袋をはめた手で耳を塞いでいた。
「もうすぐ卒業か…、」
ぼそっと呟いたのは、隣を歩くAには聴こえていただろうか。
(ねえ、Aの受験の結果聞いた？)
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いちか(プロフ) - りりりさん» ありがとうございます！きゅんきゅんしましたかね？良かったです。結婚式や子どもが生まれた話など書いてほしいとのお話もいただいてますので検討中です◯ありがとうございました！ (2019年2月24日 0時) (
レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
りりり - 更新を楽しみにしていた一読者です。ものすごくキュンキュンしながら読ませていただきました。家族となった2人のお話の続編も楽しみに待っております。 (2019年2月22日 12時) (レス) id: a5ef03bd84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちか | 作成日時：2018年10月28日 20時
