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見て見ぬ振り? (51) ページ9

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『あ、』

「あ、」

51「あ、」

『上林くんだ、』

51「…」





交流戦も終わり、1日だけオフだったからAと引越しの準備として買い物をしていた時、ばったり会ったのはチームメイトである上林誠知。5秒ほど立ち止まって俺たちを見つめるなり、知らないふりをしたように背を向けた。





「え、見て見ぬ振り?」おーい

51「…お疲れ様です、」

『なんか見てはいけないもの見た的な、』

51「いや…プライベートは見てしまってはいけないのかと思って…」

「何だそれ、」

『上林くんって面白いんだね』

51「すいません、」

『あ、ねーねー上林くん、もうすぐね、同棲生活が始まるんだけど、何が必要だと思う?』

51「え、まだ一緒に住んでなかったんすか?」

『うん、そうなの、』

「何が必要かって考えてたんだけど、なんか見てるだけで終わってて」

51「そういうのは生活しているうちに気づくもんなんじゃないんすかね」

『あーそっか、』

「そんなもんか、」

51「じゃあ今度これ買いに行こうって、デートの口実になる」

『なるほど、』

51「僕ならそうします」

「もうデートって感じじゃないけどね」

『あー、確かに、』

51「でも俺、晃さんとAさんみたいな2人羨ましいです」

『えー何もないよ?』

「はは、まあ確かに」

51「でも、なんか、ゆったりしてるというか、もう何も不安ないみたいな」





憧れます、とふんわり笑った誠知はなんだかすごく大人に見えた。いつもはやんちゃで子供っぽいのに。





51「あの、Aさん、」

『え、あ、はい、』

51「今度、僕にも、巨さんみたいに手握ってください」

「あれまだやってんの?」

『うん、千ちゃんにもやってるんだよね』

「千ちゃ…ああ、千賀ね、」

『いいよ、上林くんにもやってあげるね』

51「やった、」

「Aの手は神の手かよ、」

『ふふ、かもね』

51「じゃあ、僕そろそろ邪魔なので行きます」

「あ、これから昼飯だけどどっか行かない?」

51「いや、邪魔ですよね」

『そんなことないよ、お昼まだなら一緒に行こう?』

51「じゃあ…」お言葉に甘えて

『よし、じゃあ行こっか』

「うん、だね」何食う?





一歩後ろで、誠知が俺たちに微笑んでたのは知らない。





(上林くん可愛いね)
51((やばい、Aさん可愛い))

晃さんより? (2/9)→←覚悟しとけな (41/62)



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いちか(プロフ) - りりりさん» ありがとうございます!きゅんきゅんしましたかね?良かったです。結婚式や子どもが生まれた話など書いてほしいとのお話もいただいてますので検討中です◯ありがとうございました! (2019年2月24日 0時) (レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
りりり - 更新を楽しみにしていた一読者です。ものすごくキュンキュンしながら読ませていただきました。家族となった2人のお話の続編も楽しみに待っております。 (2019年2月22日 12時) (レス) id: a5ef03bd84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちか | 作成日時:2018年10月28日 20時

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