あいつほんとしばく (f2) ページ7
.
『あ、』
f2「Aさん!」
『……』知らんぷり
f2「Aさん!?杉谷ですよ!」
『…杉谷って誰だっけ』
f2「……Aさん酷い」
『…くふふ、拳士相変わらずだね』
f2「Aさんこそ相変わらずで安心しました」
ヤフオクドームにて日ハム戦。晃の打撃練習を遠くから見ていると高校の後輩でもある杉谷拳士が顔を出した。
『ねえ拳士、』
f2「ん?」
『結婚ってどう?』
f2「え?」
『結婚して、何か変わった?』
f2「守るものの大きさが違います、」
『大きさ?』
f2「やっぱり彼女を守るのと、嫁さんを守るのじゃ違いますよ」
家族ですから、と拳士はふんわりと笑った。家族、か。晃と結婚したら、家族になるんだよね。
f2「でも、晃さんは結婚しても変わらないんじゃないかな」
『え?』
f2「だって、晃さんにとってAさんは、物心ついた時から世界一大切な人ですもん」
『…へ、』
f2「前に言ってましたよ、俺はAが居ないと生きていけないんだって」
『っ』
f2「え、ちょ、Aさん、!?」泣いた!?
『な、泣いてないもんっ』
f2「泣いてるじゃないですか、もう」
はい、と言いながら手を広げる拳士の足を蹴り飛ばしてやった。いて、と大袈裟に痛がっていたけど、拳士はきっと笑ってる。
「こら杉谷、人の彼女泣かせるな」
そんな時拳士の背後から来た晃がバットのグリップエンドで拳士の頭を小突いた。こっちはがちで痛かったようで、自分で頭をさすっていた。
f2「泣かせてないっすよもー」痛い
『晃のバカ、』
「は?」
『っ嬉し涙だもん』
「…杉谷なんか言った?」
f2「へへ、何にも」
「…怪しい…」
f2「晃さんにとってAさんは世界一大切な人ですって言っただけですー!」それじゃ!
「は!?おいっ、それ、!!!」
『…ふは、晃、可愛いね』
「あいつほんとしばく」
『…あきら、』
「ん?」
『あたしも、晃は世界一大切な人だよ』
「…ん、」
『今日も頑張ってね、』
「おう、」
あたしは世界一幸せ者ですね。
(いつかプロポーズで言おうと思ってたのに)
f2((マジで言っちゃいけないやつか…!!))
213人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちか(プロフ) - りりりさん» ありがとうございます!きゅんきゅんしましたかね?良かったです。結婚式や子どもが生まれた話など書いてほしいとのお話もいただいてますので検討中です◯ありがとうございました! (2019年2月24日 0時) (レス) id: d72f7e0d49 (このIDを非表示/違反報告)
りりり - 更新を楽しみにしていた一読者です。ものすごくキュンキュンしながら読ませていただきました。家族となった2人のお話の続編も楽しみに待っております。 (2019年2月22日 12時) (レス) id: a5ef03bd84 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いちか | 作成日時:2018年10月28日 20時