薬指の秘め事 (２)

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−札幌帰ります−





東京ドームでの２試合目を見終わってから、羽田空港向かい、今新千歳空に着いたところ。携帯を開くと、ハルくんからは、気をつけて、と連絡が来ていた。





『…、』





−札幌に戻ったらちゃんと話す−

−信じて、−





信じて、なんて。そんなこと、あんな優しい顔で言われたら、負けちゃうよ。そんなことをボーッと考えながら、バスに乗った。





『…ずるいよなあ、』





あれだけかっこよくて、可愛いところもあって。そりゃファンもたくさんいるわけだし、好きになる人だっているはずだ。





『…、』





生で見るリカさん、とっても綺麗な人だった。ハルくんと並んでいるのを見てとってもお似合いだと思ってしまったの。





『…ばか、』





それでもあたしに、信じて、なんて。それって期待しちゃうじゃないって。なんだかあたしバカみたいって。





『……はあ、』





バスの外の景色を見ながら、ハルくんのことを考えていた。ユラユラと揺れた始めたバスに、周りもざわざわし始めた時。





『きゃあっ！！』





ねえハルくん、好きよ。



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