【文スト】織田 作之助の妹は【太宰治】

捌話 「依頼」 ページ10

私たちは依頼が来たので、探偵社に戻っていた。


ソファにちょこんと座る女性に対し、私たちは六人で話を聞く。

なんでも調査の依頼らしい。

谷崎さんが内容を聞こうとすると、美しい…と云う言葉に遮られた。


「睡蓮の花のごときはかなく、そして可憐なお嬢さんだ
どうか私と、心中していただけないだろ＿」


ｽﾞｷｯ


…え、何ｽﾞｷｯって……
でもなんか…



女性と一緒にいる太宰さんを見てると、胸がざわざわする



？…変な感じ……


そんなことを考えていたら、

スパアァァンッ

と、とても良い音が探偵社に鳴り響いた。


その後国木田さんが太宰さんをズルズルと引きずり、部屋を出て行った。


“心中〜
ちょっとだけでいいから〜”


…心中にちょっとはないと思います


女性はチラッと太宰さんたちを見たが、依頼の内容を話し始めた。


どうやら会社のビルヂングの裏手に、異国語を話す善からぬ輩が屯しているらしい

部屋に戻って来た国木田さんは、その人たちを密輸業者だと云った

そして証拠さえあれば軍警に掛け合えるので、その証拠を掴んで欲しいそうだ。


そして見張るだけの仕事なので、初仕事には丁度良いと云うことで、私と敦さんが任務を任された。

谷崎兄妹も一緒に行ってくれるそうだ。


そして、マフィアの芥川と云う男には、会うなと云われた。

能力者らしく、軍警でも手に負えないらしい。


芥川……

どこかで聞いたことがあるのは何故だろう…

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