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「へぇー、そんなことがあったんだ」
『そうなの。スマホないと大変だよなあって思ってたから、本当によかった』
家に帰って夕食とお風呂を済ませて彼、悠くんと電話する。
ここ最近、週末の夜の決まり事みたいになっていた。
今日あったこともさっそく報告する。
『それでね、帰り際に"ありがとうございます、Aさん"なんて言われちゃって。名札見たんだと思うけど。
本当に礼儀正しい子だったなー』
なんてわたしが言うと、
悠「えーそれさ、Aのこと好きになったんじゃないの？」
悠くんがケラケラ笑いながら冗談を言ってくる。
『ないない！だって結構年下っぽかったもん』
わたしもあははっと笑う。
悠「まあー、今の大学生から見たら、俺らなんておっさんかもしれないね」
『そうなのかな』
悠「あ、それよりさ。明日は11時に駅で待ち合わせで大丈夫？」
『あ、うん。大丈夫だよ』
悠「了解。」
悠くんが「じゃあ、そろそろ寝るわー」と言うので電話を終えた。
スマホの画面を眺めながらため息をひとつ。
なぜだろう。
最近この電話がすごく疲れてしまうのは。
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作者名：雪 | 作成日時：2022年11月24日 4時
