目指せ遠征部隊

14話 ページ15

イルガーの上で木虎は焦っていた


「止まれ！止まりなさい！」

木虎は撃ち続けているが効果はない


「(駄目………！止められない……！)止まって！！」









『重力操作！』


まゆはイルガーの落下を止め


『遊真！』


「ナイスまゆ。〈鎖〉印三重」


空閑は鎖を出しイルガーに固定する


「よし、つかまえた。〈強〉印七重」


空閑は鎖を掴み


「…………っせーのっ！」


上空へ思い切り投げ飛ばすと

上空で大爆発がおきる









「よし、任務完了。」


空閑は満足そうに眺める


『遊真！』


まゆは遊真に駆け寄る


「まゆ！大丈夫か？」


『うん！大丈夫！………って……言いたいんだけど……ちょっと力……使い……すぎた……みた……い………』


「まゆ！」


フッと膝から崩れ落ちそうになるまゆを

遊真はぎりぎりで受け止める


『………スー………』


遊真の腕の中で穏やかに眠るまゆ


「だいぶ力使わせてたんだな……ありがとう。」


遊真はまゆを落とさないよう

横抱きに大事に抱え直し木虎の元へ向かった









被害にあった市街地の状態はひどく

市民たちの反応は様々で

ボーダーに感謝する者、批判する者

木虎はA級隊員として市民対応を自ら請け負った

そのまま三雲は木虎と一緒に基地へ

まゆを抱えた遊真はまゆを家に寝かせるため

一旦家に帰ることにした









自宅にて


遊真はまゆをそっとベッドに寝かせた


『………スー……スー……』


まゆは穏やかな表情で眠り続けている


「………まゆ…………」


遊真はまゆの頭をゆっくりと撫でる


『………ゆ……うま………』


急に名前を呼ばれ驚く遊真


『………だ……い……すき………』


微笑みながら放たれた言葉に


「………おれも………好きだ………」


まゆの額にそっとキスを残し


イレギュラー門の原因を探すため


夜の学校に向かっていった

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