目指せ遠征部隊

12話 ページ13

｢おまえならできるか？木虎。｣


嵐山が声をかけると

木虎はモールモッドを切り刻んでいく



空閑と三雲を含め周囲の生徒は驚きの声をあげる


｢できますけど。私はC級のトリガーで戦うような馬鹿な真似はしません。｣


木虎は三雲を見下すような視線を向ける



その意見に空閑が反論し

一触即発の雰囲気になったが

現場調査を終えた時枝がその場を収め

３人は教室に戻ることとなった









ぐったりとした三雲が机に項垂れていた




｢空閑、おまえ………あんまりボーダーの人間に噛みつくなよ。｣


｢おれはああいう大したことしてないくせに、えらそうなやつが大っキライなんだ。｣


『私も遊真くんと同じ意見かな。三雲くんが助けなかったら、怪我人出てたかもしれないしね。』


｢木虎は………間違ったことは言ってないだろ。みんなを助けたのは空閑と白鷺だ。｣


｢なんだそりゃ？学校のやつらを助けたのはオサムだろ？｣


『三雲くんが逃げ遅れた人を助けて、その後を助けたのが遊真と私でしょ？』


｢まゆの言うとおりだ。おれたちはオサムしか助けたおぼえないぞ？｣


三雲は驚いた表情で二人を見る


『さっ！疲れたしそろそろ帰ろう？』


｢そうだな。｣


空閑はまゆの手を引き校門へと向かった









校門前では木虎が腕組みしながら

仁王立ちで待っていた

周囲の生徒が木虎を囲み

木虎はまんざらでもない様子で写真に応じていた



｢｢『………………』｣｣


3人の視線に気付いた木虎は

慌てて表情を作り直す



｢私はボーダー本部所属、嵐山隊の木虎藍。本部基地まで同行するわ。｣






本部基地までの道中

警戒区域外に出現する近界民の話題になる


｢どうやらボーダー基地の誘導装置が効かない、イレギュラーな門が開き始めているみたいなの。｣


『本当なら基地の周りしか出ないはずなんだよね？』



｢警戒区域外に近界民が現れる事例が、昨日から６件報告されてるわ。｣



木虎が話を続けていると

空閑の首元からレプリカが現れる


[なるほど。キトラの言う通りのようだ。]






バチッ！




4人の背後から黒い門が現れる





｢おいおい、忙しい日だな。｣




〈緊急警報！門が市街地に発生します。市民の皆様は直ちに避難してください。〉






ーーーーーーーーーーーーーーーーー


お久しぶりです。
なかなか進められずすみません。
設定から少し書き直しましたので
また確認して頂ければと思います

13話→←11話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す