☆ ページ49
Mside
俺のスマホに相葉さんから電話がかかってきた。
「もしもし…。」
『もしもし、松潤。あのさぁー櫻井さんのマネージャー、交代になったから。』
「…えっ…。」
『詳細は事務所で話すから、とにかく、事務所に来てね。これはまだ内輪話だから、事務所で話してから、櫻井さんに伝えてあげてね。』
切れた。
翔のマネージャーを交代？
翔がそれを望んでいるとは思えない…って事は社長が決めたのか？
とにかく、俺は翔に車を走らせ、事務所へ向かった。
・
・
・
事務所に入ると受付の女性が俺に声をかけてきた。
「松本様、こちらへ。」
言われるがまま、付いていくと社長室に辿り着いていた。
恐る恐るノックをすると仲よさそうに話す社長と相葉さんの姿が見えた。
「おはよう、松潤。」
「…おはよう…ございます。」
「松本君、君は新人モデルのマネージャーとなってもらう。まずは一カ月だ。それから様子を見て判断してほしい。」
「何で私なのですか？」
「君は優秀なマネージャーだ。タレント一人に固執していては勿体無い。だから、試しに別のタレントのマネージャーを務めてもらいたいんだ。安心したまえ。最低でも一カ月間、櫻井君のマネージャーはこれまた優秀な相葉君が務める。」
「だから、俺が連絡したんだよ。松潤、最低一カ月、いや、これからずっと新人タレントのマネージャーでも構わないよ。そんな深刻そうな顔しないで気楽に考えてほしいなぁ。」
そんないきなり言われて、はい、分かりましたと一つ返事で出来る訳が無い。
頭が追いつかない。
翔のマネージャーは俺だけなのに、まさか、相葉さんが担当するなんて…。
何だ、この、喪失感。
ぽっかりと穴が開いたような、胸が苦しくなるような心地…。
「嫌かね？」
ダメ押しというか、脅しのように聞こえる社長の低い声が俺の耳に抜かりなく反響する。
「……っ、いえ、頑張ります…。」
そう言わざるを得ない。
最早、パワハラだ。
それでも、社長直々の仕事なら、仕方無い。
「恋人だから」そんな理由が通るはずもない。
一カ月、我慢して翔のマネージャーに戻ればいい。
それに会おうと思えば、会えるだろうし…別れという訳では無い。
だから、此処は屈するしか無い。
「じゃあ、そういう事だ。明日から、頼むよ。」
「…っ、はい。」
「松潤、お互い、頑張ろう。」
相葉さんはどんな気持ちで俺に言っている？
そんなに俺を困らせたいのか？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 456人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
山風無限(プロフ) - 彩さん» コメントありがとうございます！翔くんは潤くんを信頼してますね( ^ω^ )相葉くんとの過去ももう少し掘り下げていけたら、いいと思っておりますので、今後の展開も宜しくお願いします！！ (2018年2月4日 21時) (
レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 潤さんが俺以外の人を好きになる可能性はゼロに近そうだしなんて言ってみたぁぁい(≧∇≦)相葉さんの登場で潤くんが揺れてるようにみえてしまう展開もハラハラするかも！？ (2018年2月4日 21時) (レス) id: 2665909202 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - 彩さん» コメントありがとうございます！翔くんに少しばかり手を焼いている潤くんは新鮮かもしれませんね！楽しく拝読なんて褒め言葉、嬉しいです！！二人の愛は多分…揺るぎません！これからも作品を宜しくお願いします！ (2018年2月2日 0時) (レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 潤くんが主導権を握っているようで実は振り回されてるお話しは、とても新鮮で、楽しく拝読しております(*´ｰ`*)ライバル登場にもめげす、二人の愛を貫いてほしいな((＊´艸`)) (2018年2月1日 22時) (レス) id: 6b973c95b5 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - 姫櫻さん» いえいえ、ありがとうございます！遂にリーダー登場です！愛されまくる翔くんという事で、これから、どうなるかお楽しみに(o^^o) (2018年1月18日 9時) (レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：山風無限 | 作成日時：2017年12月29日 21時
