★ ページ33
Sside
俺の載った雑誌は爆発的に売れたらしい…有名なモデルを抑え、無名の新人が映っている雑誌が凄く売れるとなると嫉妬の目を向けられるに決まってる。
それを軽く受け止めていた俺はトラブルに巻き込まれたのだ。
「何が期待の新人だよ。カメラ慣れしてねぇ新人がのこのこ映ってんじゃねぇよ！」
「…すみません…俺を責めても何も変わらないというのに…。一つ意見を述べても宜しいでしょうか？」
「あ？」
「俺からしてみれば、そんなカメラ慣れしていない人が雑誌に載ってんのに売れてるって…これは一体、どういう事なんですかね？」
罵詈雑言を浴びせられても軽く捻り変えせば、相手は何も言えなくなる。
俺はプロのモデルからしてみれば、新人中の新人だが、人権を否定するような事を言われたら、言い返せずには居られないな。
「生意気なんだよっ！」
この先輩、俺を殴ろうと…。
口で対抗できないと思ったら、すぐ手を出すのかよ…勘弁してほしいよ、マジで…。
「お止め下さい。」
「ま、松本さんっ！？」
契約を結んだ日、俺が胡散臭いと踏んだ人、顔が濃いが、整っている松本潤という男は俺のマネージャーとなった。
「申し訳ございませんでした。マネージャーとして私の指導が足りませんでした。このご無礼をどうかお許し下さいませんか？」
「…君がマネージャーか。仕方無い。今回は見逃してやろう。失礼な態度を改めてから、モデルを名乗るんだな。」
「…あ、ありがとうございますっ！」
俺は悪くない。
あっちが勝手に嫉妬しただけ。
俺の眼中にもねぇよ…。
なのに、モデル歴が小さいという理由だけで俺が悪くなるのかよ…理解に苦しむ。
「櫻井さん、ダメです。貴方は賢いが故、先輩を論破してしまいます。己が悪くないと思ったとしても理不尽な内容だとしても後輩である貴方は素直に謝らなければならないのです。」
「俺は…松本さんみたいに…何でも上手くない。だから、いきなり、違う世界に入って、処世術として謝るなんて、割り切れないよ。悪が悪じゃないなんて、笑えるよ。」
何だか、泣けてきた。
普段はこんな馬鹿な事で泣かないのに…。
「…っ！」
抱きしめられた。
何で…意味不明過ぎる。
俺、慰められなくても大丈夫だって…頼んでもいないのに…。
「今は沢山、泣いて下さい。貴方の味方はマネージャーです。」
「…っ、俺、負けねぇし…あんな奴、すぐに超えてやる……モデル、極めてやるっ！」
でも、今は支えてくれ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 456人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
山風無限(プロフ) - 彩さん» コメントありがとうございます！翔くんは潤くんを信頼してますね( ^ω^ )相葉くんとの過去ももう少し掘り下げていけたら、いいと思っておりますので、今後の展開も宜しくお願いします！！ (2018年2月4日 21時) (
レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 潤さんが俺以外の人を好きになる可能性はゼロに近そうだしなんて言ってみたぁぁい(≧∇≦)相葉さんの登場で潤くんが揺れてるようにみえてしまう展開もハラハラするかも！？ (2018年2月4日 21時) (レス) id: 2665909202 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - 彩さん» コメントありがとうございます！翔くんに少しばかり手を焼いている潤くんは新鮮かもしれませんね！楽しく拝読なんて褒め言葉、嬉しいです！！二人の愛は多分…揺るぎません！これからも作品を宜しくお願いします！ (2018年2月2日 0時) (レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 潤くんが主導権を握っているようで実は振り回されてるお話しは、とても新鮮で、楽しく拝読しております(*´ｰ`*)ライバル登場にもめげす、二人の愛を貫いてほしいな((＊´艸`)) (2018年2月1日 22時) (レス) id: 6b973c95b5 (このIDを非表示/違反報告)
山風無限(プロフ) - 姫櫻さん» いえいえ、ありがとうございます！遂にリーダー登場です！愛されまくる翔くんという事で、これから、どうなるかお楽しみに(o^^o) (2018年1月18日 9時) (レス) id: 486c201f1f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：山風無限 | 作成日時：2017年12月29日 21時
