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『どうしますか?』

「……今は優先すべきことがある。
それにエースさんが負けるほどの男じゃ、能力の実態が分からんのに下手に殴り掛かるのはよくなかろう」




そう言って本当は殺したい程憎いはずなのに、己の激情を押し殺しルフィさんを止めに行ったジンベエさん。
まだルフィさんは踏ん切りがつかないようだが、渋々と言った様子で構えていた拳を下ろす。



黒ひげ達は下のフロアに降りるようで、こいつらが原因で殺し合いが始まるのかと察した。

ハット帽の色白の男がニコリと笑ってこちらを見てきたので思い切り顔を顰めてやると、クロコダイルさんが「早く行くぞ」と左手のかぎ針を私の襟に引っ掛けた。




『自分で歩けますから、離してください!』

「さっき吹っ飛ばされてたのにか?」

『そこら辺の貧弱な小娘と一緒にしないでと言ってるじゃないですか』

「貧弱まではいってなかったなァ」

『言いたいことは一緒だから良いんです!』




離された襟を整えるべく手で制服を撫で付けていると、ルフィさんが「大丈夫だったか?」と首を傾げて覗いてきた。

距離の近さに思わず仰け反りつつ、問題ないという旨を伝えると笑顔で良かったと言い、けれどまた直ぐに首を傾げる。




「なんかお前堅っ苦しーな?」

『余計なお世話です』

「あー!!」




急に叫び出したかと思えば、キラキラと目を輝かせたルフィさん。


そんなにズタボロなのに、どこにそんな騒ぐ元気があるのだろうか。




「それだよそれ!喋り方!俺それやだ!普通に喋れ!!」

『喋れって…普通がこれなんですが』

「やだ!」

『いや、だから、あの…ああ、うん、わかったから…』




くわっと目を見開いて迫ってきたルフィさんを手で制すも、勢いに押され渋々と頷く。

そういえばエースさんも大分ぐずったっけな、と思い出し、この兄弟のそっくりさに自然と笑みがこぼれた。
一瞬不思議そうにまた首を傾げたルフィさんだったが、特に気に止める様子もなく満足気に笑った。



胸の傷跡が、ちりちりと傷んだ。



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改革 - 面白かったです。イラストも綺麗で感動しました (4月18日 9時) (レス) @page50 id: bf669bb16c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なぎしば | 作成日時:2022年12月26日 21時

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