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「__ここが地獄の大砦!!何人たりとも通さんぞ〜!!」




威勢のいいその声はどうやらこちら側のものでは無い。

古代エジプトを想起させる被り物をした男の得物に目をつけると、自分の口角が持ち上がっていくのがわかった。




『丁度いい』




呪力を足に纏って身体強化をすると、そのまま斜め上に跳躍。

崩れた瓦礫の上を飛び跳ねていき、溜まっていた集団の頭上を通り抜ける。




「か弱き人々にご安心頂くために凶悪な犯罪者を閉じ込めておくここは地獄の大砦!!
それが破れちゃこの世は恐怖のドン底じゃろがいィ!!
出さんと言ったら一歩も出さん!!」




立派な口上を述べた男に目を細めた。

何度も殴り倒されボロボロになった男は薙刀を杖にギリギリで立っているような状態だ。
言うなれば善人、私たちとは違う“ヒーロー”の名を冠するに相応しい男だ。



しかし、こちらにだって譲れないものはある。ここで足止めを食らう訳には行かない。

有象無象の命を捨て、大切な一つの命を拾い上げるのが、私なのだから。




『…それが正しいって信じられてるうちは、幸せだな__っ!!』

「ブヘェェッ?!!」

「副署長ー?!!」

「おおー、お前ー!!」

「…随分遅かったみてェだな」




空中で身を縦に回し、勢いをつけそのまま踵を落とす。
呪力により強化された脚力で男の体は石畳の地面にめり込み、今度こそ意識を失った。


手を振ってこちらに笑顔を向けてくるルフィさんにお待たせしました、と声をかけて、男の手から薙刀を奪い取る。




『これ、私が持ってってもいいですか?』

「…まあ、好きにせい。わしァ使わん」

「血も涙もねェ女だ…」

「鬼だ…」

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改革 - 面白かったです。イラストも綺麗で感動しました (4月18日 9時) (レス) @page50 id: bf669bb16c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なぎしば | 作成日時:2022年12月26日 21時

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