廻った世界で月を待つ【ONEPIECE】【呪術廻戦】 (ページ35)

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学生ページ35

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＿＿絶望なんて、もう見たくなかったのに。

なんで彼らは、助けさせてくれないのだろう。

残される側の気持ちを、知らないのだろうか。

死ぬって、辛いんだよ。

痛いんだよ。

悲しいんだよ。

＿＿死ぬって、偉くないんだよ。

エースさん(七海さん)に、その言葉は届かない。

彼はもう、いってしまったから。

だから、これは本当に奇跡だ。

「ハァ、ハァ、ハァ…ッ＿＿エース！！」

驚愕に、目を見開く。

ボロボロになった麦わら帽子の少年＿＿恐らくルフィさんは、数名の仲間を連れて最下層のこのステージまで降りてきた。
ここまで辿り着くのなんて、余程の実力と執念がなければ容易ではないはずだ。

ジンベエさんは海賊女帝の言葉が嘘でなかったことに目を見開き、すぐに後を追えと叫ぶ。
しかしリフトは使えず、侵入してきた睡眠ガスを防ぐために唯一の通路であった非常階段を塞いでしまい、上への道は途絶えてしまった。

そこで名乗りを上げたのが、私が気になっていた目の前の牢獄の囚人だった。
一悶着あったようだが、のっそりと出てきたその姿はヤクザのようで、艶のある長い黒髪に一度呪術界を混乱に陥れた最悪の呪詛師の姿を思い出した。

その後ジンベエさんもエースさんへの恩情からルフィさんへ協力を申し出、がちゃんと開かれた牢屋の扉。
体を縛りつけていた錠を外されたジンベエさんは、その巨体で立ち上がると私を見下ろした。

「…お前さんは、ええんか」