二人の色 ページ24
.
「おい、ソラ」
『?
どうしたの、シロ君』
「テメエ、ピアスこれ付けろや。
俺様と揃いだ」
そう言って夜空の手のひらにピアスを転がす。
彼女は照明を反射し輝くそれを見ると、微かに目を見開いた。
「…綺麗だろ?」
自慢気に左馬刻が問うと、彼女は嬉しそうに頷く。
左馬刻は夜空の微かな笑みに嬉しさを感じながら、自分が持っていたピアスも彼女の手に乗せた。
「これは俺様の色だ」
『…ねえ、シロ君』
「あ?」
『片方ずつ交換しない?
緑と赤で付けるの』
「綺麗だと思わない?」と首を傾げて問うてくる夜空に、左馬刻は彼女がピアスをつけている姿を想像する。
そして、彼女の耳で自分の色が光っているのを想像すると、「悪くねえな」と笑ってみせた。
*−−−*
『お財布痛くない?』
「別に平気だ。
ピアスもピアッサーも安いやつだったしよ」
「良かった」と頷く夜空に左馬刻はなんとなしに彼女の頭を撫でる。
夜空は驚いた様に目を見開いたが、抵抗する気は無いようでその感触を受け入れていた。
『…?
どこ行ってるの?』
「ピアス開けんのに公園はねぇだろ。
…隠れ家があんだよ」
『隠れ家?』
「つってもまあ、空き家を勝手に使ってるだけだけどな」
悪戯っ子のように笑った彼に、夜空は少しだけ見惚れてしまった。
.
60人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Cynic** - 豪炎寺修也推しさん» コメントありがとうございます。この作品も見にきてくださったんですね、とても嬉しいです。ご期待に添えられる様に頑張ります、応援ありがとうございます! (2020年5月23日 21時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
豪炎寺修也推し - こんばんは、毎度毎度すみません…。もう文字のフォントが素敵ですね!私の最推しの左馬刻の物語なので、楽しみに読ませていただきます。更新頑張って下さい! (2020年5月23日 20時) (レス) id: 619493ea8b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Cynic** | 作成日時:2020年5月23日 16時