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序幕 ページ1










「____無惨様、何か良いことでもあったのですか?」







「……何だ、あっては駄目なのか?」







「いえいえ!
無惨様の幸せは私共の幸せでもあります。
何があったのかな、と」








数名いる無限城の中に響く声は二つ。

虹色の目が特徴的な鬼__童磨。

そして、黒髪の美丈夫__鬼舞辻無惨。

童磨の問いに答えた無惨は、鼻をふん、と鳴らしてから再び口を開こうとするが____








『____ねえ、無惨。
何やってるの』









無限城に響く銀鈴の声音。

その声は決して大きい声ではないが、自然と相手の耳に入り込んでくるような、澄んだ声だった。

無惨はその声に目を見開き、眉間にしわを寄せる。







「おい、出てくるなと言ったはずだぞ」








『………ずっとその言い付け守ってたから。
一回ぐらい破っても良いでしょ』








鬼の始祖である無惨に口答えを聞けるその人物に、その場にいた上弦の数名は驚きを隠せない。

無惨はその声に溜息を吐き、「もういい、出て来い」と不満そうに言った。








『一七二時間三七分一一秒……
約束と違う、遅い、遅過ぎる』









静かに声に微かに怒りを滲ませ、無惨の横に降り立つ人物。

余りにも美しいその容姿に感嘆の声を上げるものすらいた。








『……約束破るのは駄目。
許さないから………』









白い頰を膨らませ、怒りを露わにするその鬼の目には、《零》の字が刻まれていた。








鬼ノ情報→



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Cynic** - 覇戮さん» コメントありがとうございます。返信滅茶苦茶遅れてしまってすみません…ずっと書きたくて、書いてる時も楽しかった私も大好きな作品です。殆ど自己満足に近かったのに、沢山の方に読んで頂き評価をもらえて私もとても嬉しいです。温かいお言葉ありがとうございます! (2020年7月3日 22時) (レス) id: b937c10b42 (このIDを非表示/違反報告)
覇戮 - 完結おめでとうございます。とても良い作品で涙が出てきました。応援してます! (2020年5月20日 14時) (レス) id: 193145533a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Cynic** | 作成日時:2020年2月16日 15時

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