4人のスタンド使いに惚れられた女の子終結 (ページ9)

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〜A〜

露伴先生は私にワガママを言っていいと言った

そんなことしたら迷惑がかかるかもしれない

私は、私が露伴先生の負担になるのだけは絶対嫌だ

彼女と言えど、超えてはいけない線がある

頭では分かっているのに、理性は納得してくれない

から、袖を小さく引っ張った

｢嫌だ｣と口には出せない

露伴｢生憎、僕は察しの悪い男でね｣

｢っ……、あ……だから……｣

すぐそこまで出かかった言葉は、喉につっかえて声にはならない

真っ直ぐ目を見られると、つい逸らしてしまう

｢嫌……です。例え仕事でも露伴先生が女性といるのは、嫌です｣

露伴｢うん。もっと早くにそれを聞きたかった｣

遠慮がちに微笑みながら、露伴先生はそっと唇を重ねてきた

｢露伴先生……？｣

露伴｢違うんじゃあないか、A？僕は君の彼氏だろ。先生なんておかしい｣

｢で、でも｣

露伴｢ん？｣

有無を言わさない笑みは面白がってるようにしか見えない

他の人だって、みんな露伴先生って呼ぶし、私だけ今更呼び方変えるなんて

露伴｢結婚してからも僕のことを露伴先生なんて、呼ぶつもりか？｣

｢け、けっこ……！？｣

露伴｢するだろ。当然。愛を誓って、ずっと一緒にいるんだ｣

私が結婚なんてしていいのだろうか

私の血を引く子供が邪神様に気に入られないとも限らない

運が良かった私とは違って、飲み込まれたら最後、こっちに戻ってこれる確証がない

あんなことを経験しなければ、どこか不安がありながらも、大丈夫だと思いながら、誰かと結婚して子供も産みたかった

自分があんな怖い経験をしたせいで他人事ではなくなった

露伴｢あのさぁ。言っておくけど、2代続けて邪神に見初められるなんてないからな。それにだ！僕が君との子供を、易々と奪われるわけないだろ｣

私の怖いが露伴先生に伝わっていた

絶対なんて言いきれるはずがないのに

露伴｢大丈夫だからA。僕を信じて｣

露伴せんせ……さんは、嘘を言ってるつもりも、私の信頼を裏切ることもないのはよく分かる

思い出すだけで心臓が痛いぐらい高鳴る

好きな人も、出会った人のことも全部忘れるのは死ぬことよりも怖くて辛い

それでも気持ちは前に進もうとする

だって、私は結局、この人の隣りにいたいのだから

｢迷惑をかけると思いますけど、よろしくお願いします｣

露伴｢Aのことで何かを迷惑だと感じたことは一度もないさ｣